歳を重ねると、若い頃とは「失恋の乗り越え方」が変わってくるもの。若い頃は、失恋をしたら、「次よ、次!」と、また新たなパートナーを見つけて解決しようとしがちですが、大人になるとそれでは解決しないことも。
それは、「自己愛の延長のような恋愛」から「相手をきちんと愛することができる恋愛」に変わったからこそ、失恋の克服の仕方に違いが出てくる、とも言えるのです。
大人の「大失恋の乗り越え方」とは、どういうものでしょうか?


大人の失恋の乗り越え方1:別れは、「お互いにとって“ベストな関係”が変わっただけ」と考える

 

いくつかの出会いと別れを経験した人であれば、分かることもあると思いますが、たとえ別れても、実は「つながっている」ものです。もう二度と連絡を取らない関係になったのだとしても、お互いの心の中に思い出は残っているし、ふと思い出すこともありますしね。

 

愛した人と「縁が切れた」と思ってしまうと、相手への喪失感に押しつぶされそうになるものですが、今も関係はなくなっているわけではなく、「“会わない関係”になっただけ」とも言えるのです。それは、言い方を変えれば、「お互いが幸せでいるための“ベストな関係”が変わった」ということなのです。
相手に依存していた場合は、「会わない関係は、喪失したのと同じこと」だと思うでしょうが、自立した大人の女性であれば、「愛した人が、遠く離れたところで元気に過ごしているなら、それでいい」と思えるところもあるのです。

もし自分はまだ愛しているのに、フラれてしまった場合は、別れた後も、ただただ愛し続けてもいいのです。本当に人を愛せる人だったら、自分のなかに「相手への愛」が存在しているのに、それを“ないもの”としなくてはいけないほうが、辛いですしね。
ただし、本当の愛は、“相手に見返りを求めない無償のもの”なので、それで相手にどうこうしてもらおうと思う場合は、そこにあるのは、愛ではなく、「執着」や「依存」に過ぎないかもしれません。

若い人の場合は、「別れた相手を思い続けるなんて、損だ」という気持ちになることも多いでしょうし、新たなパートナーが見つかったら、さっさと忘れてしまうこともあるもの。それは、相手を愛していたわけではなく、「自分にとって“必要な役割の相手”を求めていただけ」とも言えるのです。
そういう人は、「寂しいから、一緒にいてくれる相手が欲しい」「女性性を感じたいから、パートナーを求める」というだけなので、“必要としている役割を担ってくれる新たな相手”が見つかれば、失恋の痛みが癒えることが多いのです。

でも、本当に人を愛した時には、“代わり”ができるものではありません。敢えて、分かりやすい例を言うと、子供を失った母親が、新たな子供ができたら、「この子がいるから、もういっか!」なんて思わないのと同じ。新たな人を愛しても、失った存在も愛し続けるものです。だから、本当の愛を抱ける大人になればなるほど、「新しい相手を見つければ、失恋の痛みが癒える」なんて単純なものではないのです。

ただ、本当の愛を抱いているからこそ、「相手を所有すること」にこだわらなくもなってきます。「相手が幸せであるなら、それでOK」と思えるほどの深い愛情を抱ける人であれば、「“会わない関係”が相手にとって幸せであるなら、仕方ない」と考えるのです。

大人になればなるほど、「好きだけど、一緒にいたらうまくいかない相手がいる」ことも理解できるようになります。好きでも、一緒にいることで傷つけ合ってしまう関係もあるもの。だから、そういう場合は、お互いの幸せのために、“会わない関係”を選択するようになるのです。

なかには、別れた相手に恨みを抱いていて、苦しんでいる人もいます。そういう人は、どうやって乗り越えたらいいのでしょうか?次のページで紹介します。

次ページ▶︎「元パートナーを許せない人が気付くこと」について
 

【漫画】大失恋を乗り越えたアラフォーの余裕
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