みなさんは「人見知り」に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか? 社交性を求められる大人の世界ではあまり良いイメージはないと思いますが、その延長で子どもの人見知りを見ていませんか?

子どもの自主性を尊重する「モンテッソーリ教育」を応用した育児法の提唱者「モンテッソーリ教師あきえ」さんによると、子どもの人見知りは成長過程の一環であり、親が心配するほどのものではないとのこと。しかし、親の早まった言動が悪影響を及ぼすこともあるので、人見知りの子どもへ接する際にはそれなりの心構えが必要なようです。

今回は、あきえさんの著書『モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる」子育て』の中から、「人見知り」の捉え方や接し方について書かれた部分を抜粋してご紹介します。

もし、人見知りのまま大人になってしまったという方がいらっしゃったら、本記事に目を通していただけると幸いです。自分の人見知りの原因がわかり、もっと楽な気持ちで人と接することができるようになるかもしれません。

本書からは「人見知り」を呪縛のように感じている全世代に向けたメッセージを受け取ることができると思います。さっそく見ていきましょう!

 


すぐに打ち解けられる子もいれば、時間がかかる子もいる


恥ずかしがり屋で人見知り。自らなかなか挨拶ができない。人と打ち解けるのに時間がかかる……。人見知りに限らず、そんなお子さんの姿に「大丈夫かしら」と心配になったり、ウズウズするような気持ちになったりすることがあるかもしれません。

でも、焦らなくても大丈夫です。子どもの姿は刻一刻と変化し、お子さんのペースで成長しています。子どもの育ちにおいて、無条件に自分のペースや“らしさ”を受け入れてもらうかかわりは欠かすことができません。

すぐに人と打ち解けられる子もいれば、人と話すのが恥ずかしい子もいます。誰とでもすぐに打ち解けられて、恥ずかしがらずに積極的にかかわれることが、必ずしも良いこと・良い姿とは限りません。今は少し恥ずかしいから、自分のペースでゆっくりかかわっていきたいと子どもが願っている場合、人と話すことや、かかわることを強要してしまうと、子どもは苦しい状態になってしまいます。

まずは、子どもが「今」求めていることや願いが叶うことが重要で、その願いが叶うと、次のステージへ進んでいく力に変わっていきます。
 

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参考:乳幼児期には様々な能力が発達する「敏感期」と、自我が芽生える「変革期」がある
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