ミモレでは2021年に公開されたインタビューのうち、特に人気があった記事をご紹介します。よろしければぜひお楽しみください。元記事は5月15日に公開されたもので、作品の情報等は公開当時のものです。

ほぼ10年ぶりの地上波ドラマ『きれいのくに』(NHK)への出演が話題になっている加藤ローサさん。
2011年に結婚、出産をしてから、芸能活動はほぼ完全に引退した状態にありました。その間、一体どのように過ごしていたのでしょう? そして今、お仕事の再開を決めた意外な理由とは? 
そこには専業主婦としての様々な思いが潜んでいました。

加藤ローサ「空白の10年は職業・主婦」地上波ドラマ復帰を決めた意外な理由_img0
 

加藤ローサ
1985年6月22日生まれ。鹿児島県出身。高校1年のときに、オーディションに合格しモデルに。2004年『ゼクシィ』のCMで一躍注目を集める。その後女優として、主演作を含む多数の作品に出演。2011年にプロサッカー選手の松井大輔さんと結婚。2人の男の子をもうける。現在、NHKよるドラ『きれいのくに』に出演中。

 

現在放送中のNHKのよるドラ『きれいのくに』が、その不思議な物語性から大きな反響を呼んでいます。――そこは、美容手術が当たり前となり、皆が同じ顔になってしまった時代。
その後、美容手術は禁止に。それぞれ違う顔をした若者たちは、“周囲の大人は皆同じ顔”という歪な世界で、変わらず恋をし、悩み、心揺れ動いているのでした……。

その、皆が美容整形した“同じ顔”というのが、加藤ローサさんの顔なのです。何ともつかみどころのない役どころですが、脚本を読んだときはどのような印象を持たれたのでしょう?

「最初に読んだときは全く意味が分からなくて。モヤモヤとして不思議な感覚に陥ったんですけど、何度か読んでいるうちに、それで正解なのかなと思うようになっていきました。今は、そのモヤモヤ感を楽しみながら一視聴者としてドラマを見させてもらっています。

ただオファーをいただいたときは、『みんな同じ顔になっている時代で、その顔が私!? ということは全部私が演じるの!?』と焦りましたね。子育てもあるし、どうしよう……と。
実際は、話のメインは高校生たちのラブストーリーで。蓋を開けてみたら撮影時間はそんなに多くなかったので、久しぶりのお仕事でも何とか無事に乗り切ることができたんですけど」

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よるドラ『きれいのくに』のワンシーン

そう不安だった心境を語っているように、加藤さんはこのドラマが、ぴったり10年ぶりの地上波ドラマ復帰でした。
2011年にサッカー選手の松井大輔さんと結婚。その後、2人の子供をもうけ、子育てに専念するため所属していた事務所も退所。完全に、芸能の仕事からは退いてしまっていたのです。

「だから地上波ドラマのオファーなんて、もう二度といただけないと思っていました。専業主婦になって10年も経っていたし、諦めかけていたので、本当に嬉しくて光栄で。
ちょうど子供も小4と小2になって、自分で学校に行って帰って、とできる年齢にもなってきたので、思い切って挑戦してみようと思ったんです。
年齢を重ねると新しいことにチャレンジするのがどんどん怖くなっていきますし、もともと安パイなほうへと行きたがる性格だったので、始めるなら今しかない、という思いもあったんですよね」

それにしても、10年のブランクというのはけっこうな長さ。その期間、一体どのように過ごされていたのでしょう? 
仕事に戻りたいと思ったことはなかったのでしょうか……?

「事務所をやめて完全にお仕事をストップしたのは、第二子妊娠中だったんですね。
その頃、夫がプレーしていたポーランドにいましたし、子育てもしていたし、とにかく目の前のことに精一杯で。
このまま二人目が生まれたら、近い将来も芸能活動に復帰するのは難しそうだなと思い、スパッと断ち切る決心をしたんです。

ただ、もう未練はない、二度と戻らないという気持ちではなくて。
夫はスポーツ選手なので現役で活躍できる期間は短いけど、女優という仕事はその気になればおばあちゃんになっても挑戦できる。
だからいつか夫が引退して余裕ができたときに戻れたらな、という思いは持っていました。予想と違って夫の現役が長引いているので、先に仕事を再開することになったんですけど(笑)」

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この10年間、松井選手のプレー先についていく形で、最初の3年はヨーロッパに。
その後、静岡に4年滞在した後、3年前に東京に戻ってきたそう。

「ちょうど上の子が小学校に上がるタイミングだったし、夫はポーランドでプレーしていたし、動くなら今だなと、東京に引っ越したんです。静岡は、子供が幼稚園に入ってママ友がたくさんできて、本当に楽しかったので離れがたかったんですけど……。

私は女優をしていたときも、自分は芸能人じゃないと思っていて。だから静岡時代の生活のほうが違和感がなかったんです。
何をしていたかというと、ママ友とのランチと習い事。
とくに習い事は本当にたくさんやりましたね。韓国語にピラティス、飾り巻きずし教室に料理教室、英会話……。
韓国語教室は社会福祉センターで毎週開催されていたんですけど、3ヵ月で9000円と格安なうえ、レッスン中はセンター内の無料託児所に子供を預けられるので、春休みとか夏休みはめちゃくちゃ息抜きの時間になっていました。あれは良かったなあ~。
加えて幼稚園の用事もあったので、むしろ女優をしていたときより忙しかったぐらいでしたね」

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【写真】10年経っても変わらない魅力的な笑顔
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