【法則⑤】両親や友人の意見に耳を傾ける
私が離婚相談を受ける中で、よく遭遇するのが「いまから思えば、両親や友人は強く反対していた」という事実です。これは馬鹿にできないと思います。ひとりや2人が反対している程度では、確かにそんな意見は聞かなくてもいいかもしれません。自分の好き嫌いで反対する人は常にいるものです。
しかしながら、私の経験上、「よくこんな男と結婚したな」というケースは、結婚する際に両親や友人がほぼ全員反対していたという場合が多いのです。彼女が少しでも周囲の意見に耳を貸していたら、無駄な結婚は避けられたかもしれません。
もちろん、たとえ結婚がうまくいかなかったとしても、貴重な人生経験を積んだと考えられるプラス思考の方もいれば、離婚後に、ものすごく素敵な男性と出会って再婚したという方もいます。
ただ、真にクズな男性だと、こちらが離婚をしたいと思っても、ごねまくって、なかなか離婚に応じてくれず、結果、法外な解決金を払うはめになることもよくあります。限りある人生の貴重な時間と、お金の無駄遣いだと言わざるをえません。結婚を決めるとき、本人は周りが見えなくなっているものです。
両親や友人たちも、本音では「この男はやめたほうがいい」と思っていても、本人に対してあまり強く言えないこともあるようです。両親は、そこまでこの娘が好きだというのなら結婚させてあげよう、と思ってしまいがちです。また、友人たちも、「本人は盛り上がっているし、あまりに強く否定しても……」「やめたほうがいいと思うけど、本人がよければそれでいいのかな……」などといった心理が働くようです。
自分の気持ちが盛り上がっているときこそ、一度立ち止まって冷静に考える。そして、周囲の本音が見えない場合は、「怒らないから、本当のことを言ってほしい」と前置きして、ぜひ本音を聞き出しましょう。そのうえで、決断することをお勧めします。
後藤千絵(ごとう・ちえ)さん:京都府出身。大阪大学文学部卒業後、大手損害保険会社に入社するも、5年で退職。大手予備校での講師職を経て、30歳を過ぎてから法律の道に進むことを決意。派遣社員やアルバイトなどさまざまな職業に就きながら勉強を続け、2008年に弁護士になる。荒木法律事務所を経て、17年にスタッフ全員が女性であるフェリーチェ法律事務所設立。離婚・DV・慰謝料・財産分与・親権・養育費・面会交流・相続問題など、家族の事案を最も得意とする。中でも離婚案件は女性を中心に、年間約300件、のべ3000人以上の相談に乗っている。
『誰も教えてくれなかった「離婚」しないための「結婚」の基本 女性弁護士が3000人の離婚相談で見つけた「パートナー選び」の絶対法則』
著者:後藤千絵 KADOKAWA 1430円(税込)
3000件を超える離婚問題に向き合ってきた著者。女性たちの切実な訴えから浮き彫りになったのは、絶対に「結婚してはいけない」パートナーの特徴だった! モラハラ、DV、浮気性、金銭感覚の不一致、マザコンなど、その特徴を具体的な事例に基づいて徹底解説。結婚前の方はもちろん、結婚生活がうまくいかず悩んでいる方にも、新たな気づきを与えてくれるはずです。
構成/金澤英恵
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