話題の「ミレーナ」。その効果と、挿入時の痛みは……?


「ミレーナを使うと、身体が自分は妊娠している!と勘違いして子宮内膜が厚くならないので、生理自体がとても軽くなります。ごくたまにほんのわずかな出血はありますが、事実上は閉経のような状態です」

ミレーナはピルと同等の効果があると言いますが、実際、挿入時の痛みや違和感はあるのでしょうか。

「やはり入れるときはちょっと痛いです。中を少し引っ掻かれるような感覚と、鈍痛や出血が2,3日残りました。これもピルなどと同じく個人差はあると思います」

こうした最先端の技術を試してみるのも少し勇気がいるように思えますが、小島さんがミレーナを使用したきっかけも伺いました。

「当時お仕事でご一緒した婦人科医の宋美玄先生や、対馬ルリ子先生に教えて頂きました。ピルも漢方も身体に合いませんでしたが、経産婦はミレーナを入れやすいとも聞きましたし、私自身が新しいモノ好きな面もあるので、『コレなら大丈夫かも』と勇気を出して入れてみました」

 

「ミレーナは一回入れると5年持ちます。私は一度取り出して2回目を入れてから何年か経っていますけど、もう閉経した気分です。毎月のホルモンの波に振り回されることもなくなり、生理痛や出血の煩わしさから解放されました」

女性として「当たり前」になってしまっている生理問題。それにきちんと向き合い、積極的に色々と試してみる姿勢も大事ですね。

このように最近は様々なフェムテックも話題となり認知度が高まっていますが、このブームについて小島さんの意見も聞いてみました。

 


フェムテックの発展により、生理が「タブー視」されなくなる


「これまでずっと生理はタブー視されてきたので、それをタブーでなくすために、まずは語られる場が増えるべきだと思います。その場には色々な形があって、その一つがテクノロジーの世界。生理に関する技術が開発され、それがニュースになれば多くの人の目に触れる。人体に起こる当たり前の現象として認知されるのは、いいことですよね」

小島さんは何より「生理=タブー」の価値観を払拭するのが重要と考えています。

「当事者の語りも大切です。生理のある身体を生きるしんどさもいろいろですから。そして、例えば『生理用品を非課税に』という訴えなど、社会課題として語られるようになれば、今まで生理に関心のなかった人の耳にも届きますよね」

さらに生理について語られる場として、学校教育・家庭・メディアにも重要な役割があると言います。

「学校では男女区別なく、みんなに生理の仕組みを教える必要がありますね。そして家庭では『恥ずかしいもの』『汚いもの』という扱いをしない。お父さんの協力も必須です。そして、やはりメディアが女性の生理についてどう伝えるのかも、とても大事です。メディアで『エロ文脈』を学習してしまう子がいますから」

前回の記事でお話いただいた子どもへの性教育と同様、性の価値観も環境で決まりますね。