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日英ロイヤルファッション「モノトーンの品格ある着こなし」お国柄による違いとは?

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これまで、ブルーや鮮やかカラーなど、カラフルなロイヤルスタイルをご紹介してきましたが、今回は真逆、モノトーンファッションにフォーカスします。

日本の皇室でも英国王室でも、モノトーンの装いは定番ではありますが、どちらかというと、日本の方が登場する機会が多く、英国は少なめ。
しかしながら、インパクトのあるデザインを選ばれているところに英国らしさを感じます。日本はシンプルかつ上品さがキーと言えるでしょう。

共通点もあれば、それぞれのお国柄も伺える、日本の皇室と英国王室の装いをご覧ください。

 


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<白のジャケット>

雅子さまはシンプルでシャープなデザインを

2007年7月10日、東京港区・東宮御所にて。写真/The Asahi Shimbun/Getty Images

海外公務に出発される皇太子さま(当時)をお見送りされる、雅子さま(当時)の究極にシンプルかつノーブルなモノクロファッションがこちらです。

白のシングルのテーラードジャケットに、黒のフレアーワンピースという、ベーシックでシンプルなデザインのモノトーンスタイルは、一見簡単そうに見えて、実はこれこそが素材の良さやシルエットのこだわりを際立たせます。

そんな究極スタイルの決め手となるのは、やはり靴。ご愛用のバイカラーの靴は、皇后・雅子さまの鉄板スタイルには欠かせません。
 

デザイン性で勝負のダイアナ元妃

1986年4月、ウィーン・オーストリア訪問の際に、 『ブリティッシュ・デザイン・エキシビション』のオープニングにご出席。写真/Photoshot/アフロ

こちらは英国のダイアナ元妃。1986年4月にオーストリア、ウィーンを訪問された際のファッションで、キャサリン・ウォーカーのテーラードスーツのスーツをお召しになっています。
白をベースに、ピークトラペルの襟や袖口、そしてスカートの黒がアクセントになったスーツスタイルがとてもお似合いです。

80年代という時代のトレンドも手伝って、ダイアナ元妃もメンズライクなテーラードのデザインをよくお召しになっていました。
一方でパフショルダーや裾のカッティングなど、エッジの効いたフェミニンなデザインを取り入れ、ダイアナ元妃らしい個性を表現しています。
ちなみに、この時、ダイアナ元妃は24歳です。
 


<セットアップ>

変型ジャケットのモノトーン・セットアップ

第1回山の日記念全国大会にご臨席のため、ご一家で長野へ。2016年8月10日、長野県・JR松本駅にて。写真/The Asahi Shimbun/Getty Images

白のスタンドカラーのショートジャケットにタイトなワンピースとのセットアップが、とてもモダンで若々しい皇后・雅子さま。

基本、腰が隠れる長さのジャケットが多い皇后・雅子さまにとって、このバランスはとても新鮮です。
アクセントとなるコサージュの位置やサイズも、全体のバランスを考慮されている上、バッグや仕上げとなる足元は、アイコニックなバイカラーのパンプスと、素晴らしい着こなしです。

年齢問わずお手本となる、現代のフォーマル・スタイルと言えるのではないでしょうか。
 

レースと花でゴージャスに。エリザベス女王流

2007年5月7日、米国を公式訪問。当時の大統領ジョージ・ブッシュ大統領と。写真/ロイター/アフロ

2007年に米国を公式訪問された際のエリザベス女王です。
女王にしては珍しいモノトーンファッションですが、ワッフルのような素材感のある白に、黒のレースがとても豪華です。

同素材のレースが高さのあるお帽子にも施され、アクセントに大きなお花のコサージュが。
上半身、お顔周りに華やかさを集中させ、白と黒だけでここまでゴージャスに見せることができるのも、エリザベス女王だからこそ、でしょう。

日本と同じく、モノトーンスタイルに合わせるジュエリーは、やはりパールが共通です。

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【写真】ロイヤルの象徴カラー「ロイヤルブルー」のファッション
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1 写真/毎日新聞社/アフロ
2 写真/Splash/アフロ
3 写真/The Asahi Shimbun/Getty Images
4 写真/ZUMA Press/アフロ
5 写真/宮内庁提供
6 写真/Press Association/アフロ 6 

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