スタイリスト、ミモレコンセプトディレクターの大草直子が着こなしのアイデアや日々の思いを綴ります。

いよいよ梅雨入りした東京。朝晩は肌寒い、けれど蒸し暑い。毎日の気温差もかなりある。「どうしても慣れない」と日本在住20年以上の夫も言う通り、本当に過酷ですよ、この天候。過酷、けれど緑深く色鮮やかな植物や、私たちの「水分をたたえた肌」には絶対に必要なタイミング。

 

そんなことを踏まえて(笑)、どうにかして楽しく心地良く過ごしたいものです。例えば、お気に入りの「羽織りもの」で。気温が安定しない梅雨時期、そしてその後の夏、秋の始めにだって――大きな課題でありますよね。カーディガンを持ち歩いている方も多いかもしれませんが、私は似合わないの(笑)。間に合わせに見えてしまったり、普段好んで着ている服に合わないし、さらに言うと気持ちが上がらない。

とうわけで活用しているのは、ストール、シャツ、ジャケットです。エルメスのシルクカシミヤのジェアン(140×140cm)。もちろん、冬にコーディネートポイントにするために購入したのですが、体温調節にも超活用しています。トップスの色を合わせたり、などの細かな計算はせず、プリントの服にもどんどん活用。色合わせ――を考えるとしたら、バッグとかな。上にぽんと載せても美しい! 気の遠くなるほどの時間をかけて作られるエルメスのスカーフやストール、さすがです。

シャツはカオスのビッグリネンシャツや、アッパーハイツのデニムシャツなど。別にリネンだって良いし、シャンブレーだって。今は着なくなったカジュアルなシャツ、クローゼットに眠っていませんか(笑)? パートナーが昔着ていた(!)シャツだって、もちろんOK♡ザクッと重ねても良いし、身体の対角線をなぞるように大胆に結んだって良い。シワなど気にせず、ラフにカジュアルにね。

最後にジャケット。やっぱりリネンが使える。ロートレアモンの少し長めのジャケットや、カオスのボクシーなダブルブレスト。長い、ビッグシルエット、アースカラー、こんな条件を満たしているタイプは使いやすい、と断言します。長めのスカートや、肌の露出が大きいワンピース、少し甘めのデザイン。重ねるものを迷ってしまう服には、ジャケットが正解です。

持ち歩く時、きれいに畳んでバッグの中に入れる必要もなく。肩から羽織って「持ち運んで」も良いし、バッグにあえてがさっと入れてもOK。おしゃれのポイントとしても、「冬の冷え」を回避するための準備としても、羽織りもの、秋の始まりまで忘れないようにしています。
 

大草 直子

ロートレアモンのジャケットにアスペジのシルクのパンツ。全く同じ色のボッテガ ヴェネタのビッグバッグを合わせて。インナーはタンクトップなので、このまま真夏までスライドさせます。
AMARCのオリジナルワンピース、少し甘いデザインだから、ボクシーなシルエットのジャケットを。バッグはア ヴァケーション、靴はシャネルです。
アッパーハイツのダンガリーシャツ。1枚で着るのも好きだし、こうして羽織りにしても。サンダルはシャネル。
Tシャツ#ATON for AMARC STORE
デニム#ザラ
スカーフ & バッグ#エルメス

「好きにフォーカスするのはワガママじゃない!初の人生本「飽きる勇気」発売中。」>>

大草直子の最新刊『飽きる勇気』ができるまで>>

大草直子ディレクターの最新コーデ
▼右にスワイプしてください▼

大草直子ディレクターの最新コーデ>>

前回記事「38歳の私!若い(笑)、若い(笑)」はこちら>>