スタイリスト、ミモレコンセプトディレクターの大草直子が着こなしのアイデアや日々の思いを綴ります。
黒、ブラウン、ネイビーなどのベーシックカラー。ステイブル（安定した）土台の色、そこにさし色を加えたり、もしくはグラデーションでコーディネートをしたり……。土台の色は、ほかの土台の色と組み合わせてはいけない、と思っている人も多いのではないでしょうか？ 黒は黒、ブラウンはブラウン、ネイビーはネイビーというように。
実は、黒とブラウン、ブラウンとネイビー、そして黒とネイビーだって、相性抜群。黒という色に「色幅」はほとんどなく（あ、もちろんあるのですが。お悔やみを表す黒なんかは、深くしっとりとしています）、素材でキャラクターが決まりますが、ブラウンやネイビーは色の幅がかなりあります。
例えばブラウン。ここ数シーズン、久しぶりにメインストリームに戻ってきた感がありますよね。私、ヴァンテーヌで育ったものですから、ブラウンの同系色グラデーションや、ミルク色との柔らかなカラリングも大好きなのですが、婦人になってからは、とても難しいように感じています。地味になったり、顔色が沈んで見えたり。けれど、ミルクチョコレートのような、甘くて優しいブラウンに限っては、私たちにぴったりです♡ 明るくて華やかな今年のブラウンを、黒と合わせて。甘辛、両方のバランスが取れた着こなしに。服で難しい場合は、小物で取り入れましょう。
ネイビーと黒は、「似ている色味」ゆえ、一緒にスタイリングすることはなかなかないかもしれませんが、実はシックな色合わせ。モードな黒と知的なネイビーを合わせることで、不思議、正しい色気が生まれます。最近の着画を探してもなかったけれど、お気に入りのエルメスのスカーフの配色がまさにそうでした。黒のＴシャツにブラックデニム、ネックレス代わりにこのスカーフを結ぼうかな、なんて、妄想しています。明日やろう(笑)。
ベーシックカラー同士の組み合わせ、手持ちのクローゼットの中で可能なコーディネート、ぜひ♡
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