ミモレで2021年に公開された記事のうち、特に人気があったものをご紹介します。よろしければぜひご一読ください。

「最小にして最大の効果」と話題のメイクアップ、それが、メイクアップアーティスト・水野未和子さんが提案する「ディファインメイク」。その人が持つ本質を見つめ、深め、高めて「唯一無二の魅力」を際立たせるそのメソッドは、ひとりひとりが自分の顔をもっと好きになるきっかけを生み、可能性を広げてくれます。そこで、ディファインメイクの「真髄」を知る連載企画。今回登場するのは、女優・山口紗弥加さん。ディファインメイクが掘り起こす、山口さん自身も知らない本当の顔、そして、誰も見たことのない新しい顔とは？ 水野さんが山口さんの未知なる魅力を掘り起こします。

「こうなりたい」が鮮明に描き出された、顔。
 

「山口さんのこと、ずっとテレビなどで拝見していたのだけれど、最近、特に『気になる存在』になっていました。ただ可愛い人じゃない、ただ美しい人じゃない、もともとの整った顔立ちを超えて『魅力』のほうがぐんと前に出てきている人、そんな印象を受けていたから」（水野さん）

そんな山口さんのディファインメイク、その仕上がりを見た水野さんは、自画自賛と笑いながら、「Awesome（素晴らしい）！　このメイクの山口さん、素敵！」と満足そう。

山口さん、ディファインメイクを体験してみて、いかがでしたか？

「ディファインメイクって、どんなものなんだろう？　って、大きな期待感と共に現場に入ったんですけど……。特別なテクニックや道具を駆使されるわけではない。なのに、鏡の中の自分に『あれっ？　私の知ってる私なんだけど、私の知らない私がここにいる』みたいな。嬉しい驚きをもって『わおっ』って（笑）。作り物ではない私がここにいると感じただけでなく、ぼんやりとした“こうなりたい”を鮮明に描き出してもらった感じがして。これが私の顔だと教えてもらったような、思い出させてもらったような、そんな感動がありました」（山口さん）

これぞ、ディファインメイクを通じて、水野さんが伝えたい「メイクの力」！　山口さんが明快な言葉にしてくれました。

「私、ずっと顔に強さが欲しいと思っていたんですね。すっぴんだと少し幼い顔に見えるのが気になっていて、特に40代に入ってからは、自律した顔が欲しいなあって。丁寧な暮らしをしていれば、内面からにじみ出てくるものがあるだろうと思いながらも、足りない何かを補うように眉を太めに描いていました。ところが、未和子さんの眉を見て、びっくり。あっ、私が欲しかった顔が今、ここにある！　って。ことさら太いわけじゃない、ことさら濃いわけでもない、それなのに……、目から鱗です！」

メイクは、綺麗にするため、可愛く見せるためじゃない!?

「山口さんがね、メイクルームでこんなことをおっしゃったんです。『役者にとって、大事なのは人間性。その人が見えるお芝居に観る人は魅せられているんじゃないか』って。そんな視点に心をぎゅっと摑まれました。毎回、異なる役を演じるからこそ、表面的な美しさというよりも、演じる人の経験や感情が刻まれて育まれた、誰にも真似のできない魅力が役に乗り移る。それによって、リアリティが生まれるんですよね、きっと」（水野さん）

「美人＜魅力」と、水野さんは言います。山口さんは、まさにそう。どこから見ても美人なのだけれど、美人という事実が魅力に押さえ込まれて、つい忘れてしまう。唯一無二の存在感が際立つ人。

「私ね、メイクって、綺麗にするため。ある意味で嘘をつくものだと思っていたんですが……、今日、そうじゃなかったと気づいた。『私って、こんな強みがあったんだ』とパーソナルな部分を際立たせるためにある。私という個性を認め、受け入れること。忘れていた何か、大事なものを取り戻す、そんな感覚になりました」（山口さん）

顔がその人を語り出す。年齢を重ねるほど、顕著に。『大事なのは人間性』と語る山口さんにはっとさせられたディファインメイクでした。
 

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