日本人は先進国の中で自殺が多いことでも有名ですが、助けを求めることができず「人に迷惑をかけるくらいなら自分がいなくなってしまおう」と考えてしまうのだとしたら、あまりにも悲しいことです。近年10代の自殺が増えていると言われますが、もっと早く助けを求めることができれば、結果は変わってくるのかもしれません。

自殺や貧困という話でなくても、相談できずに1人で苦しんだり、「迷惑な人」と思われたくなくて失敗を隠蔽しようとしたり……。素直に相談すればもっと簡単に解決できたことが、大きな問題に発展してしまうこともよくあります。

 

日本の会社では上司がしつこく「報連相、報連相(報告・連絡・相談をしなさい)」と言いますが、これだってちょっとヘンなんです。海外ではわざわざそんなことを言いません。困ったら相談するのが当たり前だし、報告や連絡も普通のことだから、ことさらに言う必要がないのです。日本人は「相談して時間をとらせたら迷惑じゃないかな」「助けてもらうのは申し訳ないな」と思ってしまいがちなのでしょう。でも、迷惑だからと黙っていることで、大変な事態となることもあるのです。そもそもちょっと相談することが「迷惑」なんて、そんなふうに思わせてしまう風潮に疑問を持ちます。

 

迷惑をかけるのはお互いさま。困ったときは助け合おう、というのがあるべき人間関係ではないでしょうか。