Step3 触った瞬間にときめきを感じるかどうかで判断

 

片づけというのは、ただモノを捨てる行為ではなく、何を残すかを考える行為です。残すモノを選ぶときは、1つひとつの持ち物を手に取り、ときめくモノは残し、ときめかないモノは感謝して手放しましょう。いつか使うかもしれない……のいつかは、いつまで経っても訪れません。今、この瞬間にときめくモノだけを残せば、持っていて幸せになるモノだけに囲まれた暮らしができます。

残すモノを決めずに何となく片づけを進めてしまうと、目の前に溢れたモノをどう収納しようかということに考えがシフトしてしまいます。今ある収納に収まりきらないモノだけを捨てようという発想では、いつまで経っても家の中はスッキリしません。片づかない一番の原因は、そもそもモノが多すぎるから。これを忘れず、残すモノを選んでいってみてください。

でも、ときめくモノを探す作業って簡単なことではないですよね? そう感じる方は、自分が持っている洋服の中から試しに「ときめく服ベスト10」を選んでみるのがオススメ。すると自ずと、何にときめくのかが見えてくるはずです。そうやって少しずつモノを触って比べていくと、自然と「ときめく基準」がはっきりしてきます。

今、心がときめかない洋服や、少し古いバッグをもし見つけたら、買った時のときめきを思い出してみてください。買った時にすでに自分をときめかせてくれたのであれば、もうそのモノは役割は終えてくれたのです。感謝して手放して、今、心がときめくモノだけを残していきましょう。

 


Step4 正しい順番で片づける


片づけを行うときは、「衣類→本類→書類→小物類→思い出品」の順番で片づけてみてください。Step3の「ときめくモノを判断する」というのは少し難しいことですが、そんな中でも衣類は一番ときめきを判断しやすいカテゴリー。この順番で片づけを進めれば、「ときめきでモノを選ぶ」という判断力や感性が少しずつ磨かれていくというわけです。

 

Step5 家にあるあらゆるモノの定位置を決める


ときめくモノを選び終えたら、片づけの最終ステップ。すべてのモノの定位置を、ひとつ残らず決めていきます。1つでも定位置が決まっていないモノがあると、どこに置いたら良いのかわからず、散らかる原因になってしまいますよね? モノの定位置さえ決まっていたら、あとは日々使ったモノを元に戻すだけ。これで誰でも簡単に綺麗な家がキープできるのです。

モノの定位置を決める時のコツは、同じカテゴリーのモノはなるべく同じ場所に収納してあげること。Step4で5つのカテゴリー順にモノを片づけているので、あとは用途が近いモノ同士を近くに置いていくだけで定位置が決まっていきます。

あらゆるモノの定位置が決まっていれば、外出先から疲れて帰ってきても、何も考えることなくあっという間にその日の荷物を片づけることができます。せっかく残すモノを決めたとしても、それを何となく収納してしまったら、それまでの片づけが水の泡。「住所不定のモノ」を1つも残さず片づけを終わらせましょう。

次回からは、「こんまり®︎流片づけ法」に沿って、カテゴリーごとの片づけのコツをお伝えしていきます。

第1回:【新連載・こんまり®流片づけ術】「片づけには『恋愛に片をつける』効果もある」>>

第2回:こんまり®︎メソッド流 “片づけの5つのステップ”>>

第3回:週末に実践!こんまり®︎メソッド片づけの魔法~衣類編~>>

第4回:週末に実践!こんまり®︎メソッド片づけの魔法~本編~>>

第5回:週末に実践!こんまり®︎メソッド片づけの魔法~書類編~>>

第6回:週末に実践!こんまり®︎メソッド片づけの魔法~小物編~>>

第7回:週末に実践!こんまり®︎メソッド片づけの魔法~思い出の品編~>>

 


近藤 麻理恵さん

 片づけコンサルタント。5歳から『ESSE』などの主婦雑誌を愛読。中学生のときに本格的に片づけの研究を始め、大学在学中の19歳の時、コンサルティング業務を開始、独自の片づけ法「こんまり®メソッド」を編み出す。2010年に出版した初めての著書『人生がときめく片づけの魔法』が世界40カ国以上で翻訳出版され、シリーズ累計1300万部を超える世界的大ベストセラーに。「KONDO」という言葉がアメリカでは「片づける」という意味として使われるようになるなど、社会現象となる。2015年、米『TIME』誌で「世界でもっとも影響力のある100人」に選出され、活躍の場を海外に広げている。2019年よりNetflixにてスタートした冠番組『KonMari—人生がときめく片づけの魔法—』が190カ国で放映されている。 現在は、こんまり®メソッドを使った片づけレッスンを提供する「こんまり®流片づけコンサルタント」を育成し、日本を含め世界60カ国以上で約850名が活躍中。


構成・文/井手朋子
 
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