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3放置してない？「ねんきん定期便」知っておきたい活用法

2021.10.4

西山美紀

「ねんきんネット」で、将来の年金を自由にシミュレーションできる

ねんきんネットにアクセスすると、将来受け取れる年金額を試算できたり、年金を受け取る時期を変更した場合の金額の増減などをグラフで比較できたりします。

例えば「年金の受け取りを、65歳ではなく68歳からにする」といった、受け取り時期を変えた場合の受給額を見ることもできます。
また、「転職して収入の増減があった場合はどうなるか」といったシミュレーションもできます。妄想の金額を入れることも自由にできるので、いろいろ試してみると面白いです。ご家族がいる方は、みんなで確認をすることもおすすめです。

将来受け取る年金額が具体的にイメージできると、「この年金額では、生活費として足りないな」と感じる方も多いでしょう。
生活費として、年金に月5万円のプラスを希望するとすれば、月5万円×12か月×30年間（例えば65歳から95歳まで）＝1800万円は、生活費としての事前の貯蓄が必要、といった計算もできます。

そのために、勤務先の退職金を確認したり、iDeCoを始めるなど、具体的な行動に移せるはずです。

寿命がのびていることは、大変喜ばしいことではありますが、一方で老後の時間が増えることで、必要なお金も増えます。「将来がなんとなく不安……」という方も多いと思いますが、そんなモヤがかかったような不安な気分になるときこそ、具体的な数字を出してみることがおすすめです。

これまで「ねんきん定期便」が届いて、そっと放置して、どこかに紛失させてしまっていたという方も、これを機に「ねんきんネット」にアクセスしてみてください。老後に対する不安が、少し払拭されると思います！

『はじめての積立投資・つみたてNISA・iDeCoもよくわかる！お金の増やし方』
著者：西山美紀　主婦の友社　定価1300円（税別）
ISBN　978-4074470891

お金の不安が増す今、「どうやったらお金を増やせるのだろう」と悩む人も多いのでは？「乗り換えるだけ」「制度を利用するだけ」「ほったらかすだけ」の3つのアクションで、マネー超初心者でもお金を増やせる方法を、図解入りでお伝えしています。また、お金を増やすには、収入アップも重要。「働き方」の今後の見通しや、副業・フリーランスの魅力や注意点についても解説しています！

文／西山美紀
構成／片岡千晶

前回記事「老後資金を多めに準備すべき人、少なめでも大丈夫な人...その違いとは？」＞＞

PROFILE

西山美紀Miki Nishiyama

マネーコラムニスト。出版社勤務を経て2005年にフリーランスライターとして独立し、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。女性の生き方やお金などをテーマに取材を重ね、単に貯蓄額を増やすのではなく、日々にうるおいをもたらしてくれるお金の貯め方、使い方について女性誌やWebで発信中。All About貯蓄ガイド、Oggi、マリソル等で連載。著書に『お金が貯まる「体質」のつくり方』（すばる舎）や、新著に『お金の増やし方』（主婦の友社）。中学生と小学生の２児の母。