思い出の写真ばかりで整理が進まない…を防ぐ3つのコツ


片づけを進めていくと、引き出しや箱の中からパラパラと写真が出てきた。そんな経験はありませんか? 整理しているようで整理しきれていない写真たち。写真は1枚1枚見ていくと当時の感情が蘇って手が止まってしまうため、片づけるのが最も難しいジャンルと言われています。そこで3つのコツを頭に入れて、写真の片づけをサクサク進めていきましょう。

【こんまり®流・片づけ術】思い出の品を片づけると人生が変わるのは「過去に片をつける」から_img0
 

1つ目のコツは、写真の整理は1番最後にすること。これまで衣類→本類→書類→小物類→思い出の品の順で片づけをしてきましたが、きっともう「自分が何にときめくか」という判断はしやすくなっていますよね? このタイミングで写真の整理に取りかかれば、片づけの手が止まるということも少なくなっているはずです。

そこで思い切って、アルバムからすべての写真を取り出して、1枚ずつ手に取ってみてください。すると、とっておいても仕方がない「ときめかない写真」が出てきます。イケてない自分の顔が写っていたり、何を撮りたかったのかよく分からない風景写真など、改めて見返すと案外「ときめかない写真」はたくさん出てくるもの。これはかなり大変な作業ですが、そうでもしないと本当の意味で写真を整理することはできません。本を片づけた時と同じような感覚で進めていけば、意外と本当に大切な写真は多くないということに気づくのではないでしょうか。もちろん、貼り付けるタイプのアルバムや厳選した写真で構成されたアルバムであれば、そのままとっておいても構いません。

 


過去より今の生活を大切に


2つ目のコツは、過去の思い出よりも、今の自分の生活を大切にするということ。中には、写真の整理は老後の楽しみにとっておく、という方もいます。ですがこんまりさんは、その考えには反対だといいます。それはこれまで、写真が整理されることなく持ち主がお亡くなりになってしまったケースを何度も見てきたから。少しだけ思い切れば、写真を保管していたスペースを有効活用できたかもしれないし、何より未整理の写真を溜め込んでおくより、一度片づけを終わらせてときめくモノだけを残した方が、今の生活が豊かになる。そう思いませんか?


家族の写真は家族と片づけよう

【こんまり®流・片づけ術】思い出の品を片づけると人生が変わるのは「過去に片をつける」から_img1
 


3つ目のコツは、家族の写真は家族と一緒に片づけるということ。幼少期の写真や記念日の写真など、家族と一緒に撮った写真は思った以上に多いですよね? そこで思い切ってすべての写真を床に出して、家族と思い出を語り合いながらワイワイ片づけをしてみませんか? すると楽しくあっという間に片づくかもしれません。

片づけとは、ひとつひとつの過去に片をつけ、人生の次なる一歩を踏み出すこと。こんまりさんは「空間は、過去の自分ではなく未来の自分のために使うべき」とも言います。これを機に重い腰を上げて、思い出の品に向き合い、ときめくモノだけを残して「今」を大切に生きてみませんか?

第1回:【新連載・こんまり®流片づけ術】「片づけには『恋愛に片をつける』効果もある」>>

第2回:こんまり®︎メソッド流 “片づけの5つのステップ”>>

第3回:週末に実践!こんまり®︎メソッド片づけの魔法~衣類編~>>

第4回:週末に実践!こんまり®︎メソッド片づけの魔法~本編~>>

第5回:週末に実践!こんまり®︎メソッド片づけの魔法~書類編~>>

第6回:週末に実践!こんまり®︎メソッド片づけの魔法~小物編~>>
 

【こんまり®流・片づけ術】思い出の品を片づけると人生が変わるのは「過去に片をつける」から_img2
 


近藤 麻理恵さん

 片づけコンサルタント。5歳から『ESSE』などの主婦雑誌を愛読。中学生のときに本格的に片づけの研究を始め、大学在学中の19歳の時、コンサルティング業務を開始、独自の片づけ法「こんまり®メソッド」を編み出す。2010年に出版した初めての著書『人生がときめく片づけの魔法』が世界40カ国以上で翻訳出版され、シリーズ累計1300万部を超える世界的大ベストセラーに。「KONDO」という言葉がアメリカでは「片づける」という意味として使われるようになるなど、社会現象となる。2015年、米『TIME』誌で「世界でもっとも影響力のある100人」に選出され、活躍の場を海外に広げている。2019年よりNetflixにてスタートした冠番組『KonMari—人生がときめく片づけの魔法—』が190カ国で放映されている。 現在は、こんまり®メソッドを使った片づけレッスンを提供する「こんまり®流片づけコンサルタント」を育成し、日本を含め世界60カ国以上で約850名が活躍中。


構成・文/井手朋子
 
  • 1
  • 2