父:ご名答。じゃ、逆にいつ売る?

竹二:目標株価に達したら。2000店舗という予測に達したら売る。

父:そう。一つ付け加えると、2000店舗に達した時点で出された新しい予測も考慮しないといけないけれどね。もう一つの売り時は?

梅三:下がりすぎた時?

父:近いけど遠い。それ以上に、負けの典型的なパターン。2000店舗になることは確実だと思うけど、何らかの理由で起こった株式市場のクラッシュで株価がドタ下がりしたときはむしろ買い時だ。そういう時は買い増すんだ。

竹二:予測が間違ってたとわかった時。

父:具体的には?

竹二:どう考えても2000店舗はいかないということが判明したとき。

父:正解。あとは計画よりも客数、客単価が上がらずに利益率が下がって、かつそれが改善しそうにないと考えた時。その時点で見込み違いと判断してあっさり売る。いくらで買ったかは関係なく、その時の株価とも関係なく、儲かっていようが、損していようが売る。だってもう上がらないと判断したから。

梅三:わかってきた気がする。

父:目標株価の計算は厳密にやると難しいんだけれど、かつやみたいなシンプルな商売は、店のフォーマットが決まってて、メニューも値段も決まってる。一店舗あたりの売上と利益のモデルが作りやすい。それを店の数だけ掛け算すればいい。それで計算するといまの株価は安いのか、高いのかを計算できる。厳密な計算をしなくても、幅をもって試算すれば十分現実に対処できる。

身近な商売の株価をチェックする

※写真はイメージです(Shutterstockより)

父:もう少し他のビジネスも見てみようか。身近で興味ある商売何か思いつく?

梅三:セリア。

父:うん、面白いね。ここは上場してるよ。

 

梅三:株価チャートを見ると、10年間全体では上がってるけど、最近はちょっと下がってる。

父:そうだね。いま4125円で、ピークは7400円くらいだね。12年の初めが430円だったから、全体として見れば10倍程度にはなってる。

竹二:ピークのところを見れば17倍くらいか。すごいなぁ。セリアみたいな100円ショップに投資してもこんなに儲かるんだ。

父:そうなんだ。身近に宝の山はたくさん転がってるんだよ。このピークの部分なんだけど、おそらくいったん業績が頭打ちになったんじゃないかなと思う。