バツイチの女性も共感!「愛していても別れなくてはいけない時がある」

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Netflixシリーズ『その年、私たちは』独占配信中

キム・ダミ演じるクク・ヨンスと、チェ・ウシク演じるチェ・ウン。二人は、高校時代のドキュメンタリー出演がキッカケで付き合い出し、ラブラブでした。しかしある時ヨンスは、自分から突然の別れを切り出してしまいます。

当時はその理由は明らかにされず、ウンが一方的に捨てられた形のように見えたのですが、大人になってから次第に別れの理由が明らかにされていきます。

 

そんな主人公カップルの別れのシーンに、「自らの過去を重ねてしまった」と話すのは、離婚経験のある綾乃さん(37)。

「人が別れを選択するときって、好きとか嫌いとか気持ちの問題だけではないので、どんなに愛していても別れを選ばなくてはならないことってありますよね。

離婚した頃はそれが理解できなくて、一方的に離婚を切り出した元夫のことが許せませんでした。でも当時言われた『君と一緒にいると苦しくなる』という言葉の意味が、何年も経ってようやく受け止められるようになりました。

ウンのことを心から愛しているのに、一緒にいるのが苦しくなって別れを選ばざるを得なかったヨンスの姿を見ていたら、元夫のことを久しぶりに思い出して、久々に少しだけ感傷的な気持ちになりましたね」

二人の別れの経緯を通して描かれているのは、「愛だけでは、男女は一緒にいられないこともある」という真実。私たちがこれまで生きてきて、痛いほど感じて知っていることですよね。それがたまらなくせつなく、共感せずにいられません。

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「だけど、ヨンスとウンの場合は、一度別れていてもお互いの想いが一切色あせていないところが素敵でした。現実はそう甘くないことを知っているので、男女の愛なんていつかは冷めるものだろう……くらいドライに構えている主義なんですが、やっぱりこういうドラマを見ると、いまだに“一生愛し合える関係”に憧れてしまいますね(笑)」

そこそこ長く生きていると多くの人がぶつかる、「男女が一生愛し合い続けることは現実的に可能なのか?」という疑問。ドラマの中では、二人が“永遠の愛”を見つけていく過程も描かれていて、そこに深く感動します。

私も、人生経験を重ねるとともに夫婦関係のリアルなどを知り、男女の愛にはあまり期待しなくなりました。しかし結局本心では何歳になっても、“永遠の愛”に憧れているのかもしれません。(だから韓国ドラマにハマるのか……)

ちなみに、キム・ダミとチェ・ウシクの恋人同士の演技があまりにも自然で、本当に愛し合っているようにしか見えませんでした。二人の俳優が相性抜群だったのも、ドラマがヒットした理由だと言われています。またキスシーンの回数は、他のドラマと比べてもかなり多かった気がしました。(しかもキスが自然すぎるのが、ファンにとっては興奮ポイントでした……!)

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同じ人生でも“どう生きるか”で、全く別の人生になる


『その年、私たちは』は、単なる恋愛ドラマや青春ドラマと誤解されがちだけれど、「人生」について深く描いているところが面白さの理由……と語るのは、麻耶さん(41)。

本作品では、苦悩を抱える登場人物たちが「愛」を見つけるまでを主に描いていますが、それと同時に「自分の人生をどう歩むか」を見つけていく過程も、作品のテーマになっていると思います。

「子供の頃苦労したせいで、ヨンスは最初、自分は孤独だと決めつけて、さらに“与えられた人生を仕方なく生きていた”と言っていました。でもそんな彼女が変わっていく姿に勇気づけられました。

10年前と現在のシーンが混ざって出てきますが、過去のヨンスと比べて、現在のヨンスはどんどん成長していくんです。

同じ人生だとしても、それを仕方なく生きるのか、楽しみながら生きるのか。考え方ひとつでどんな人生になるかがガラリと変わるんだなというメッセージを受け取った気がして、感動しました」

ヨンスだけでなくウンや幼馴染のジウンなど、他の登場人物たちの“自分の人生への向き合い方”、そして10年でどう変化していくのかも、見どころのひとつ。

麻耶さんの言う「人生は捉え方次第で変わる」というのはまさに真理で、ドラマに限った話ではありません。

つい最近、私がたまたまお話を聞いた、婦人科系のがんを患っているという女性が全く同じことをおっしゃっていて「不幸な人生だと思って落ち込むのか、割り切って前向きに生きていくのかは、自分の考え方次第」とキッパリ言っていたことを不意に思い出しました。

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最後に、『その年、私たちは』の韓国版公式サイトを見ていて、心に残った文言があったので紹介します。

個人的に、なぜ主人公のふたりが“ドキュメンタリーを撮る”という設定にしたのかな? とずっと疑問だったのですが、公式サイトで綴られていたのは、「どんな平凡な人の日常も、記録さえすればドキュメンタリーになりうる。誰もが主人公になれる。」といったメッセージ。

そのメッセージが強く心に残りました。皆さんそうだと思いますが、生きていると本当に色々あって、人生は全く平坦ではないことを思い知らされます。

あるいは、「人生このままでいいのかな?」とモヤモヤしている人や、「夢があるけれど一歩踏み出す勇気がどうしても持てない……」という人もたくさんいます。

でも誰もが、“自分の人生の主人公”。そのことを心に留め、主人公であるからには、これからの人生やりたいようにやってみようじゃないか、と思ったのでした。

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構成/山本理沙


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