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バツイチのユキノさんは、番組を見ながらご自身の結婚生活を振り返ったとのことですが、例えばどういう部分が刺さったのでしょうか?

 

ユキノさん:あらためて感じたのが、男女間のコミュニケーションの難しさ。一番ハラハラしたのが、モリとミナミのカップルでした。ミナミはおそらく、「夫婦になるんだから、気になることは全部共有すべき。それが絆だ」と信じているところがあるんですが、それが逆に二人の関係に亀裂を入れてしまった気がします。

エリさん:ああ、あの“抜け毛が多すぎる”発言ですね。洗面所の抜け毛などの問題って、カップルでよく揉めたりすることのひとつなのかもしれませんが、デリカシーの面でそれってアリなの!? とビクビクしました。

ユキノさん:ミナミは常に、言っていることは全く間違っていない。ただその“正論”が、彼を追い詰めてしまったのかな……。

エリさん:過去に私も、年配の女性からアドバイスされたことがあるんですが、「男女関係や夫婦生活においては、“正論”が正解とは限らない」って。正論で追い詰めてしまうと、男性は逃げたくなってしまうのでは。

ユキノさん:その通りかも。私もストレートな言葉で元夫を追い詰めすぎて、逃げられてしまったうちの一人ですから(笑)。当時は私も、思ったことは心の中に留めずに、全部伝えるのが夫婦のあるべき姿なんだと信じ込んでいました。

やっぱり言い方が大事なのかなあ。意外とデリケートな男性って多いですし。でも男性側にも、言われたことに違和感があるなら都度言ってほしいなと思います。さんざん溜め込んで、いきなり噴火されてもなあ……。

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エリさん:その二人と対照的だったカップルが、リョウタロウとモトミですよね。モトミのパートナー力の高さには、本当に脱帽でした。

ユキノさん:わかります。私も、再婚することがあったらモトミみたいな妻を目指そうと思いました。

お二人がモトミを絶賛するポイントはどこにあるのでしょうか?

ユキノさん:モトミはずっと、自分の親がかなり厳格なので、金髪でラフな雰囲気のリョウタロウの外見を受け入れられないのではないか……と気にしていました。彼も彼で、自分は美容師だしこれが本当の自分だから、親に会うからといって変えるつもりはない、と言い張っていました。

エリさん:あんなにこだわっていたのに、直前になってリョウタロウが、彼女の親に認めてもらうために信念を曲げて、結局黒髪にしたところは、本当に感動でしたよね。あそこが一番泣けたシーンかも(笑)。

ユキノさん:そう。でも同時に、私はモトミの態度にも感動しました。ずっと親の反応を気にしていたのに、彼が「染め直したほうがいいのかな?」って呟いた時、モトミは「そのままでいいんじゃない?」って言ったんですよ。私がモトミだったら、あの場面で「うんうん、絶対黒髪に染めてきてよ!!」と言ってしまうと思います。

エリさん:「親が許さないかもしれない」という自分の不安はちゃんと言葉にして彼に伝えていたけれど、だからといって願望を押し付けないところに、愛を感じて。あれはなかなかできない行動だと思います。普通だったら夫に「もっとこうしてよ!」と押し付けてしまいがちだから。

ユキノさん:バツイチ贔屓で恐縮ですが、モトミも一度結婚経験があるんですよね。経験があるからこそ、パートナー間で大事なものを知っているのかもしれません。

そういう意味では、同じくバツイチのワタルもブレないところが素敵でしたね。

エリさん:それこそ離婚経験が関係しているかはわかりませんが、ワタルはポッドの時点でかなり悩んでいて、自分自身と徹底的に向き合っていた気がします。だからこそ、自分にとって本当に必要な相手がどんな人なのかを見誤らなかった。その結果、ミドリを選んだと思います。

ユキノさん:そうそう、ミドリはポッドの中では、ワタルの弱点をかなりストレートについていました。「女性への気持ちを読むのが下手なところや、カッコつけて英語を話したがるところが愛おしい」と。

ああいう風に言われてプライドが折れてしまう男性のほうが多いと思うのですが、ワタルがミドリを選んだのは、“自分が弱みを見せてもいい相手だと思えたから”なんじゃないかな。

逆にミドリは、ポッドを出てからワタルの外見のギャップにショックを隠しきれていませんでした。それでも彼女が最終的に、ワタルを選んだ理由は何だと思いますか?

ユキノさん:やっぱりポッドの中で二人がしっかり話し込んでいたことが大きかったかと。姿が見えない空間の中で、どれだけ心の結びつきが強固なものになっていたかどうかが、明暗をわけた気がします。

エリさん:リョウタロウとモトミも、手紙の交換をしていましたよね。番組を見ていると、ポッドを出てからのほうが展開的にも面白かったのでそっちにフォーカスしがちですが、実はあのポッド内の段階で、どれだけ信頼関係を深めていたかが勝負だったのかも。

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