病院で処方箋を渡されて、帰り際に近くの調剤薬局に寄って薬を調達。自然の流れですよね? 「この調剤薬局は安くて有名だからこっちへ行こう」なんて考えを持っている人はそうそういないはず。認知症の父親を介護しているため、頻繁に調剤薬局に行くという相談者・洋子さんも、これまでそんなことを気にしたことはありませんでした。ですがある日「あれ? 今日の薬代ちょっと高くない?」という思いをしたことで、そもそも薬代って何? という疑問が生まれてしまい……。お話を聞いてみましょう。

 


新薬とジェネリックの違いだけじゃない「薬代」


私の父は、数年前から三大認知症の1つと言われるレビー小体型認知症を患っています。「黒い服を着た人がこっちを見ている」とか「犬が家の中を走り回っている」って毎日のように幻覚を訴えていて。最初は驚いて「そんなのいないよ」って反論していましたが、主治医からそれはNGと言われて次の対応を教えられました。

本人にとっては、現実に見えているものだから否定するとストレスになる。でも逆に「本当だね」って肯定すると次の行動を起こす場合もあって、興奮状態が増して危険になることもあるそうです。そんな時はとりあえず話を聞いて、追い払う仕草をしたり「帰るように私から話すね」と言って安心させると効果的だとか。治る病気ではないので徐々に進行していて、最後は寝たきりの状態になることを覚悟しています。

そのレビー小体型認知症の進行を遅らせたいこともあって、今はアリセプトという薬を服用しています。ある日、病院近くのいつもの調剤薬局で薬を調達しようとしたら大混雑。仕方がないから、診療所が密集しているエリアの調剤薬局に初めて行ってみました。珍しい薬だったので在庫があるか心配でしたが、幸い日数分の薬も確保できて、でも支払いがいつもより高いような気が。新薬とジェネリック医薬品の値段の違いは気にしたことがあったけど、薬の料金って一律じゃないんでしょうか?
 

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薬の価格を決める4つの要素って?
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