中性化が「自立」につながることも
精神的な部分においては、誰もが自分の中に男性性、女性性をもっています。幸せになるためには、そのバランスをとれるようになったほうがいいと言われています。
そうしないと、「自分以外の存在で補って、バランスをとろう」としてしまうからです。
今までは、「男女が結び付き、補い合うこと」が大切だと言われてきましたが、人類もどんどん進化しています。これからは、本当の意味で自立をするためにも、「自分の中にある男性性と女性性を認め、統合していく」ことを目指したほうがいいようです。
例えば、女性性の強い人(=男性性が弱い人)は、男性性の強い人が傍にいないと「自分は何か欠けている」気持ちを感じやすいもの。そうすると、自分の心を安定させるためにも、常に異性を必要とし、足りないものを補おうとします。
そして、自分が快適でいるために、パートナーには「男性はこうあるべき」といった理想を押し付けてしまうのです。
もし相手が補えるくらい男性性が強ければ、うまくいくことはあるかもしれませんが、その度合いが一致することは少ないので、どっちかが我慢したり、関係が悪くなったりすることは多いでしょう。
「支え合うこと」と「依存し合うこと」は違います。お互いに自立をした者同士で、相手が大変そうなときには手を貸すといった支え合いは大切ですが、「自分は不完全な存在だから、相手で補わなくてはいけない」と思って依存し合うと、精神的に自立することから遠ざかってしまうことがあります。
おしどり夫婦は素敵ですが、なかには、パートナーが他界してしまうと、バランスを崩し、1人では生きていけなくなってしまう人もいます。共に自立し、パートナーが傍にいなくなっても生きていける人でいることを目指していたほうが、幸せでいられるでしょう。
男性性、女性性のバランスをとろう!
自分の中で男性性、女性性のバランスをとれている人は、自分が「欠けている」「異性で補わなくてはいけない」という感覚を味わいにくくなるため、より精神的に自立しやすくなります。
そうすると、恋愛においても、「男性らしさ(女性らしさ)」を求めるのではなく、「相手らしさ」を受け止めやすくなります。また、自分と同じように精神的に自立している人を選ぶようになります。
そのほうが、パートナーシップはうまくいきやすいでしょう。
さらに言うと、自分の中の男性性、女性性のバランスがよくなると、むやみに恋愛、結婚を追い求めなくなってきます。1人でいても「足りない」という気持ちを味わいにくくなるからです。フリーでも快適に過ごしやすくなります。
だからといって、恋愛、結婚をしないわけではありません。自分の足りなさを補うためではなく、「好きになった相手が現れた時に関係を深めよう」と思えるようになるのです。
女性性が強すぎる人は、自分の中にある男性性を否定していたり、逆に男性性が強すぎる人は、自分の中にある女性性を否定していたりすることが少なくありません。
その原因は人それぞれ。育ってきた環境や教育、何かしらのコンプレックスが影響していることもあります。
本来“自分の中にあるもの”なのに、それを否定すると、言動に歪が生まれてしまいます。だから、自分の中に男性性、女性性が共にあるのを認めることが大切。それができると、精神が安定してくることもあるでしょう。
男女限らず、精神的に中性化していくのは、必ずしも悪いことではありません。むしろ「人の進化」と言ってもいいのかもしれません。男性性、女性性のバランスをとっていきたいものですね。
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