「オス化」する女たち。40代の働く女性がジェンダーレスを推す理由 _img0
 

40歳という節目で、女性は自らの生き方を振り返るものではないでしょうか。
 
「こんなはずじゃなかった」と後悔しても過去は変えられず、心も身体も若い頃には戻れない――。

これは立場の異なる二人の女性が人生を見つめ直す物語。

進藤早希は、夫のモラハラで脱毛症になってしまった親友・美穂を心配し、若い男に浮かれていた呑気な自分を反省する。

 

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「モラハラ夫」の見分け方


――呑気に若い男の話なんかして……私のバカ。

美穂に「脱毛症になった」と告白されてから、早希は恥ずかしさと後悔でいっぱいだった。

様子が変だと思ってはいたが、まさかこれほど深刻だったとは。

早希も前髪に魔の白髪ゾーンがあって、月1回のカラーが必須だ。それでも後半になるとだんだん白いのが目立ち見つけるたびにゲンナリしている。白髪でも相当なダメージなのに、髪の毛がごっそり抜けてしまうなんてどれほどのショックだろうか。

――あの夫が原因なんじゃ……。

数日考えた末、早希はそういう結論に達していた。

というのも、結婚式で初めて会ったときから早希は美穂の夫が苦手だった。

もう10年ほど前の話になるが、彼は高砂席から披露宴会場をドヤ顔で見渡し、美穂のことを「どこに出しても恥ずかしくない自慢の妻です」と言ったのだ。

男運はまるでないのに、モラハラセンサーだけは敏感な早希。この物言いがどうも喉に引っかかり、嫌悪感を抱いてしまった。

「どこに出しても恥ずかしくない」なんて、女性をアクセサリーか何かと勘違いしている男の発言に聞こえたのだ。

実際、彼は美穂に「お気楽主婦」「ダラけ妻」などと、早希には暴言としか聞こえないセリフを吐いているという。

ああ、考えただけでイラつく。

眉間にシワを寄せながらカフェで仕事のメールを返していると、スマホ画面に通知が光った。

【写真】スマホで仕事のメールを返す働くアラフォー女性
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