ファッションエディターの発田美穂さんが、大人世代におすすめしたいアイテムやコーディネート術、テクニックをご紹介します。
 

大人になって、着こなしに工夫が必要になってくるアイテムのひとつに「ボーダー」があります。ずっと大好きで、相手(=ボーダーさん)は何も変わらずいつもそこにいるのに、なんだか最近距離を感じる……。切ない……。

なんですかねー、ボーダーのフレッシュで清潔な感じに顔がついていかなくなるっていうか、かえって自分の大人っぷりを自覚してしまうっていうか。こっちは全然そんなつもりがなくても、結果、若作りしているみたいになっちゃうんですよね。究極の普段着感も出ちゃうし。

でも、ボーダーが好き。どうしても好き。なので、袖が太めの“最旬デザイン”にアップデートしてみたり、配色を黒×白や、白×ニュアンスカラーにしたりして、なんとか今の自分に似合うようにチューニングしながらボーダーを着続けています。

と、そんななか久々に、あの手この手を駆使せずとも、素直に着るだけでしっくりくるボーダーに出会いました! しかもナイスプライスで!

 
Tシャツ/コス(Sサイズを着用) ジャケット/ドゥロワー パンツ/ノーク バイ ザ ライン(24サイズを着用) バッグ/エルエルビーン×レミレリーフ 靴/ザ・ロウ

まずこのTシャツ、素材が適度に地厚で、しかもなめらかなきれいめ仕上げ。Tシャツなんですけど、カットソー的な気持ちで着られる上品っぷりです。そしてボーダーが細ピッチで白の分量が多めなので、無理している感じが出ない! さらに身頃はボクシー、着丈は短めという、大好きなコンパクトシルエット。ネックラインが詰まっていて白のリブがとってあるところも、ひとさじのマニッシュ感があって気に入っています。

 

と、ここまで書いてきて気づいたのですが、婦人の場合、ボーダーT自体の素材感やディテールがカジュアルに転びすぎると、一気に若作り感と部屋着感が出るのかも! なんてこった! カジュアル感が魅力のボーダーなのに。

だからと言って必要以上にきれいめアレンジがされたボーダーだと、かえって老けて見えたり、無理している感じが出てしまったり。それはそれで求めるテイストとは違ってしまう、という……。ふぅ〜。ほんとに、ボーダーひとつとっても、婦人は忙しいわ。

と、ただのボヤきになってきましたけど、とにもかくにもこのボーダーは優秀! ハイブランドのボーダーTシャツ、みたいな雰囲気があり高見え確実です。しかも洗濯機でザブザブ洗っていますが(エマールではなく、普通の洗剤で!)、まったくヘタらない!

婦人のボーダー問題。さらにもっと年齢を重ねたら、またベーシックなボーダーに戻る予感がしています。あの“フレッシュさ”と顔がいよいよケンカしなくなり、ボーダーの清潔感に全面的に頼りたくなる日がきっとまたやってくるはず! それまではいろいろと工夫しながら、年齢に応じたボーダーの着こなしを楽しんでいきたいと思います。
 

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