人が豊かな気持ちになれる空間


思い切って息子を連れて保護犬譲渡会に伺って、本当に良かったと思います。

たくさんのワンちゃんと触れ合えて息子が楽しそうだったことはもちろんですが、「保護犬」の定義などは分からなくても、彼はおそらく自分が「何か良いことをした」と感じているようで、心なしか表情が大人びていたような。

 

それは会場のスタッフさんが「ありがとう、素敵だね」「ありがとう、そのバッジかっこいいね!」と優しく声をかけてくれたおかげですが、年齢に関わらず、こうした経験は結局は自分の心の糧になるのだと痛感しました。

譲渡会では、4匹のワンちゃんの里親さんが決まったそうです

以前、映画『オードリー・ヘプバーン』のトークショーでも大日方さんのお話を伺う機会がありましたが、その際にオードリーの「愛は行動なのよ」という言葉を強調されていたことを思い出しました。


「愛は行動なのよ」という言葉を心に入れて、それぞれの愛のある行動をしていただければ、それだけで自分が豊かな気持ちになる瞬間を感じられると思いますので、ぜひ行動に移していただければ嬉しいです。


まったくこの通りで、今回の保護犬譲渡会のような愛情に溢れた場所にいるだけで、豊かな気持ちになった方はきっと多いと思います。綺麗事ではなく、本当にそう感じました。

 

私も体感として、何より自分の心が癒されたので、今後は疲れたり心に余裕のない時こそ、こうした機会やボランティアに参加したいと思います。自分のために。

 


また大日方さんはこうも仰っていました。


「私には何もできない」と言う人が多いけど、寄付が全てじゃないし、寄付することが偉いわけでもない。行動に移すことが大事だと思います。お金があっても時間がないなら寄付すればいいし、時間はあるけどお金がないならボランティアをして時間を寄付すればいい。時間もお金もなくても、経験と知恵と優しさがあるなら、それをシェアしてほしい。何もできない人なんて一人たりともいないと思います。


ペット問題については、皮肉なことに“動物好きこそ目を背けたくなる”という酷い状況だともよく聞きます。

けれど誤解を恐れずに言えば、胸を痛めて気分が塞いでしまうほど無理にコミットをしなくても、私たちにできることはたくさんあります。むしろ「ゼロか100」と考えるよりも、ほんの少しの行動や意識を持つ方が増えることは大きな力になり、救われる小さな命もたくさんあるはずです。

保護犬をお迎えするという選択肢、そして彼らの可愛さに興味を持っていただけたら、とても嬉しく思います。

 

取材協力/ BeSail_Animal
文・構成/山本理沙
 

 


関連記事
痩せ細り、糞尿まみれで...多頭飼育崩壊の痛ましい現実「犬たちよ、いま助けに行くからね」>>

保護犬との出会いが家族に幸せを運んできた【モデルはまじ】>>

「保護猫三姉妹のおかげで笑顔が戻った」シェルターからきた猫たちとの約束>>

保護猫1000匹を救う!内戦とコロナに立ち向かうキャットマンって?>>

可愛いが止まらない...!愛犬との日々を綴る人気“犬”漫画に癒される>>

 
  • 1
  • 2