幸せな理由2:自分にとって“重要なもの”を手に入れているから


人それぞれに、人生において“重要なもの”があります。私にとって、それは「自由」です。
とはいえ独身であっても不自由な環境の人もいるので、あくまでも私個人の話ですが、独身でいることで自由を堪能できるというのは、私にとってはかなり幸せなことです。

私にとっての自由は何かというと、「(目の前にある選択肢の中から)自分が選びたいものを選べる状態」のことです。
たとえば結婚していたら、夫婦が二人三脚で人生を歩む必要があり、さらに子供がいるとなれば、やりたいことを我慢する必要が出てくるでしょう。
もちろん「子供がいる幸せ」というのはあるので、それと「自由の幸せ」を天秤にかけているわけではありません。あくまでも「私は今、子供がいない」上での選択の話です。

そして、「自分の時間と労力を、(ある程度)好きに使える」というのは、個人的には幸せなことです。
私の場合は、文章を書いたり、表現したり、何かを伝えたりすることが、何よりもの幸せなので、そのための時間が必要なのです。

 


必ずしも忍耐が必要なわけではない


結婚しないで自由を満喫している人に対して、「我慢と忍耐がないから、結婚できないんだ」なんて残念な見方をする人は少なからずいます。
でも、そもそも「忍耐が必要かどうか」は、ケースバイケースです。
守りたいもの(守らなくてはいけない義務があるもの)のために忍耐が必要なことはありますが、そうでなければ必要ないこともあります。耐え続けて不幸になるよりも、忍耐を含め、全てを「手放す」という手段をとったほうがいいこともありますしね。

「忍耐する力を持つことが大事、という発想」ひとつとっても当てはまりますが、私たちは意外と、子供の頃から刷り込まれた既成概念に捉われているところがあります。
自分で考えて答えを出しているわけではなく、ただただ「~でなくてはいけない」に囚われてしまっていることが多いのです。
それは、結婚に関しても同じ。10年くらい前までは「結婚を“しなくてはいけない”」という思想を持ち、苦しんでいる人が多かったですしね。

でも、大人になったら、改めて「本当にそうでなくてはいけないのだろうか?」と根本的なところから見直すことが大事。
「そうしなくても生きていく道はあるのでは?」と色々と見てみると、意外と「(本人にとっては)もっと楽に生きられる道」もあるのです。

「~でなくてはいけない」に縛られて、自分らしさを見失い、幸せではなくなってしまう人は少なくありません。
そして、「~でなくてはいけない」に縛られている人は、自分が我慢している分、他の人にも我慢を強いるようになりがち。それでは、大切な人間関係を壊してしまいます。

そもそも結婚制度に限らず、どんなシステムも「人間が作ったもの」です。だから万能ではないし、時代の変化によって合わなくなってくることがあります。
人間のほうを無理やりその“万能ではないシステム”に押し込めようとするよりも、システム自体を変えてしまったほうがいいこともあるのではないでしょうか。

ここまで、「私が独身でいて幸せな理由」を挙げましたが、結局は、「独身だから幸せ」「結婚しているから幸せ」なんて単純なことではないのです。それについては次のページで紹介します。