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「コンビニ」ランチ、管理栄養士が教える「やせる組み合わせ」「太る組み合わせ」

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年々太りやすく、やせにくくなるミモレ世代。ダイエットに励んでいる人も多いのではないでしょうか? 「ダイエット=食べない」と思いがちですが、実は40代以降がもっともやってはいけないこと。代謝が落ちてますますやせにくくなるだけでなく、げっそりとやつれて老けた印象になってしまいます。そこで管理栄養士の菊池真由子さんが、“やせる栄養素”をしっかりとる「食べるダイエット」を提案!
この連載では毎回やせる栄養素を含む食材をピックアップし、なぜやせるのか、どういうふうに食べるのがよいのか解説していきます。最終回は「コンビニランチ」のコツです。
みなさんもおいしく食べてスリムを目指しましょう!
 

まずは消去法。コンビニで「ダメなもの」を知って、決して買わないこと

 

朝食夕食はできるだけ自炊を心がけていても、ランチはテイクアウトがメインという人も多いかもしれません。そんなときに便利なのがコンビニ食。ただ、例えばお弁当はごはんの量やカロリーの高い揚げ物が多く、野菜が不足しがちに……。
「40代からのダイエットは“太る栄養素”をとりすぎず、“やせる栄養素”をしっかりとることが最大のポイント。コンビニランチでは、まずは“ダメなもの”を覚えて、それを選ばないという消去法で考えましょう。“ダメなもの”と“ダメなもの”を組み合わせた食事は、本当に太ります」と菊池さん。

コンビニ食で特に陥りやすいのが糖質&脂質過多。避けるためにも菊池さんが「これだけは選ばないで」という内容が以下になります。

・カップ麺、あるいはカップ麺+おにぎり
・おにぎりだけ
・ツナマヨおにぎり
・カルボナーラ
・どんぶり類
・ペペロンチーノやザルそばなど、具のない麺類だけ

上記は炭水化物まみれで食材の数が少ない、またはクリームなどの脂肪が多いメニュー例。“やせる栄養素”が少なく、“太る栄養素”が多くなるパターンです。

 


“たんぱく質ファースト”で、コンビニランチがやせランチに

 

「コンビニ食でやせるには『何をどう組み合わせるか』が最大の鍵です。まずは“やせる栄養素”のたんぱく質をしっかりとることが大切。たんぱく質は食後に食事のカロリーを体温に発散させるだけでなく、筋肉の材料になります」
筋肉がしっかりある体は代謝がよくて締まって見えるだけでなく、むくみや冷え性の予防にもつながります。積極的にとりたい栄養素です。
「特に肉類や卵はたんぱく質原だけでなく、ビタミンB群が豊富です。ちなみにビタミンB1は糖質を分解し、ビタミンB2は脂質の代謝を促進します。とらない手はありません」
では具体的にどのようなメニューを意識したらよいのでしょうか?
「冷やし中華やチャーシュー麺などの具材の多い麺類、ハムやチーズ、照り焼きチキン、サーモンなどが入ったサンドウィッチもおすすめです。ツナサンドはマヨネーズの量が多いので毎回ではなく、何回かに1回の割合にとどめておくのがよいでしょう。そして納豆巻き。納豆は低脂質で高たんぱく、そして脂質の代謝を促すビタミンB2が豊富です」
ここにサラダやミニ総菜をプラスして、全体のたんぱく質量や栄養バランスを整えていくのが正解だそう。
 

実践編!やせるコンビニランチの組み合わせ例はコレ!

 

「サラダとミニ総菜は、全体のたんぱく質量を考えながら組み合わせていくとよいでしょう。自然と食物繊維、ビタミン、ミネラルも補えます」
具体的な組み合わせ例を教えていただきました。

・納豆巻き+鮭おにぎり+ツナ卵サラダ 
しっかり食べたい人向け。大きいサイズのサラダを選んだ場合は、鮭おにぎりをカットしましょう。

・ハムチーズ(または照り焼きチキン、卵、ツナ)サンド+チョギレサラダ(またはごぼうサラダ)
サンドウィッチに卵かツナを選んだ場合は、マヨネーズのとりすぎになるのでごぼうサラダではなくチョギレサラダ(ワカメ入りサラダ)を選びましょう。

・鮭おにぎり+サラダチキン(100g程度)+グリーンサラダ
鮭おにぎりだけでは、たんぱく質が足りません。食べなさすぎも逆にカラダが省エネモードになって「少し食べただけで太る体」に。上記の組み合わせか、または鮭おにぎりにツナ卵サラダなどたんぱく質の入っているサラダをプラス。

・ミートソーススパゲッティ+生野菜サラダ+ゆで卵
ミートソーススパゲッティでは、たんぱく質が足りません。ゆで卵をプラスしましょう。

・冷やし中華+カップヨーグルト+100%野菜ジュース
冷やし中華はボリュームがありますが、たんぱく質不足なのでヨーグルトをプラス。さらに野菜ジュースで野菜不足を解消しましょう。ただし野菜ジュースは意外と糖質が多めなので1日200㎖を超えないように。

・焼き魚弁当+α
お弁当では焼き魚弁当がおすすめですが、前述のとおり、お弁当類はごはんの量が多いということを認識しておきましょう。副菜の内容によってサラダか食物繊維系のミニ総菜を。


まず「何を選ぶか」。そして充分なたんぱく質を得るためにはそこに「何と何を組み合わせればよいか」……こんな風に考えていくと、自然とやせるコンビニランチが完成します。
そしてこの考え方は、毎日の献立にも役立つはず。ぜひ意識して理想の“食べてやせるレシピ”を続けてください。

今回でこの「食べてやせる」連載は終わりになります。今までお読みいただきましてありがとうございました。これからの美容と健康に少しでもお役に立てていただけますと幸いです。
 


菊池真由子さん管理栄養士、健康運動指導士、NR・サプリメントアドバイザー。厚生労働省認定健康増進施設などで栄養アドバイザーを務める。これまでに延べ1万人の栄養指導に携わる。著書に『食べて、やせる! おうちdeダイエット』(三笠書房刊)など。


写真/Shutterstock
構成・文/村田由美子
 

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