2022年8月から小学生の息子をカナダ留学させ、それに同行しているエディターが執筆。自身が親子で留学を決意したときに困ったのが、情報の少なさ。そこで、カナダ大使館の方に留学のあれこれを取材してきました。まずは、なぜほかの国ではなくカナダが留学におすすめなのでしょうか? 7つの理由を教えてもらいます。
関連記事
お金はかかる、収入は減る。それでも40代で「海外移住」を決意。背中を押したものとは?【親子留学】>>
留学にカナダがおすすめの理由①
多民族国家・多文化で外国人である留学生を受け入れる環境が揃っている
「アメリカが“人種のるつぼ”と呼ばれているのは聞いたことがある方は多いと思います。さまざまな人種のひとが溶け合い、新しい社会や文化が形成されていることを表現した言葉です。
一方、カナダは“モザイク国家”と呼ばれています。モザイクとは、小片を寄せ合わせ、絵や模様を表す装飾美術の技法ですが、それに例えて、いろいろな人種、バックグラウンドの人が小片のように集まり、カナダという国を作っているイメージです。
“ミックスサラダ”と呼ばれることもあります。サラダとは、さまざまな具材が混ぜ合わされてできますが、それぞれの具材は元の形や味などを保ったまま、それぞれの良さを発揮して、ひとつのまとまりになっているからです。
カナダは人口の5〜6人にひとりが移民と言われるほど、さまざまな国からの人たちの集まりなので、留学生を受け入れる土壌が整っています。
見た目からは、だれが現地の人で、だれが留学生なのかの判断がつかない程です。そのため、もし何か困ったことがあったら、自分から手を挙げて伝えないと相手には伝わりません。助けを求めれば助けてくれる優しい人たちですので、遠慮せず声をかけてください」
留学にカナダがおすすめの理由②
安全で清潔で住みやすい
「イギリスの経済情報誌『エコノミスト/The Economist』と、同誌の調査部門『エコノミスト・インテリジェンス・ユニット/EIU』の調査により発表された『世界でもっとも住みやすい都市』ランキングでは、G7加盟国(カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国、米国)の中でいちばん上位です。また3位にカルガリー、5位にバンクーバー、8位にトロントと、カナダの都市が複数入っています」
留学にカナダがおすすめの理由③
質の高い教育が提供されている
「カナダは10の州と3つの準州で構成されており、それぞれの州にある教育省が日本の文部科学省のように裁量をもっています。そのため、州により教育制度やカリキュラムは異なり、それぞれの州の特性にあった教育が提供されているのが特徴です。また、教員の質も高く、生徒1人に対する教員の数も充実しています。
各州には地域ごとにスクールディストリクト(教育委員会)が置かれており、留学生のサポート体制も整っています。学校でELL(English Language Learning/留学生向けの英語プログラム)も実施しています」
留学にカナダがおすすめの理由④
カナディアンイングリッシュがクリアでわかりやすい
「カナディアンイングリッシュ=クリアイングリッシュと言われているほど英語に訛りが少ないんです。ニュースなどで耳から入る英語がとてもきれいなことは、英語を学ぶうえで大きなメリット。一方、街ではさまざまな人種の人が喋る英語を聞くことができます」
留学にカナダがおすすめの理由⑤
英語とフランス語の2言語国家なので、フランス語も学べる
「カナダの公用語は英語とフランス語です。多くのものが英語とフランス語の両方で表記されているため、英語だけでなく、フランス語を学ぶこともできます。カナダの中でフランス語がいちばん広く使われているのはケベック州で、道路標識などにもフランス語が表記されています」
留学にカナダがおすすめの理由⑥
IT教育の先進国
「日本はここ数年で変わりましたが、カナダでは以前から学校で1人1台のパソコンやタブレットなどのデバイスが使える環境や設備が整っているんです。アルバータ州は州内全土でハイスピードのWi-Fiが使えるようになっています」
留学にカナダがおすすめの理由⑦
生活費を抑えられる
「Mercer社が発表している生活費がどれくらいかかるかのランキングによると、カナダは生活費がかからないと言われています。順位が高いほど生活費がかかるのですが、1位は香港で、日本からは東京が9位、大阪が37位、横浜が50位、名古屋が51位にランクインしています。カナダのトロントは89位、バンクーバーは108位、モントリオールが125位、オタワが132位、カルガリーが141位となっており、日本よりも生活費を抑えられる結果となっています」
カナダ大使館も参加する「留学フェア2022秋」が11月12日に東京で開催
久しぶりとなる対面イベントが東京・九段下で開催されます。カナダから小・中・高校、大学・カレッジ、語学学校の学校担当者が来日または卒業生等がブースで個別相談に応じてくれるそう。通訳がいるので日本語でも質問可能。カナダ大使館や日本学生支援機構(JASSO)によるセミナーも実施予定だそうです。カリキュラムや留学生のサポート、現地の様子などは、それぞれのスクールディストリクト(教育委員会)に聞くのがいちばんなので、興味がある地域のスクールディストリクトのブースでぜひ尋ねてみてください。参加にはこちらから事前登録が必要です。
日程:11月12日(土) 12:00~16:00
会場:九段会館テラス
参加費:無料
【海外移住のスーツケースの中身】1年間の生活のために持ち込んだ親子2人分の荷物とは?
▼右にスワイプしてください▼
取材・構成・文/高橋香奈子
Comment