いよいよ本格的に寒さが厳しくなる冬の到来! でも、苦手な人はとことん苦手な季節が始まろうとしています。その一人がエディターの松井陽子さん。「毎年これからの季節は、完全に防寒が最優先。おしゃれ心も冬眠する」とキッパリ。でも、「そろそろ街に賑わいが戻ってきたし、この冬はおしゃれ気分やお出かけ気分がむくむく立ち上ってきている」のだとか。そんな松井さんに、冬を愛するスタイリスト・斉藤くみさんが、冬を楽しくするおしゃれのアイディアを指南。いつものアイテムに足したり、スライドするだけ。簡単におしゃれをドラマティックにする、キーアイテムをご紹介します。

 

(右)斉藤くみ●さいとうくみ スタイリスト。20代から50代まで幅広いターゲットの雑誌のスタイリングを手がける傍ら、カタログや女優からの指名も多い。NORC by the lineのディレクションを経て、今年の11月から新たなるブランド「NAVE」を始動。
Instagram:@stylist_kumisaito_

(左)松井陽子●まついようこ エディター&ライターとして、雑誌やカタログなどで活躍中。湘南在住。家族は藍染師の夫と、20代2人、10歳の子と猫。mi-molletで月に2回アップされる「スタッフの今日のコーデ」も人気。
Instagram: @yoko_matsui_0628

 

松井さん(以下、松井):くみちゃんが私の冬の生活を変えてくれるのかもしれないなんて、うれしくて仕方ないわ!

斉藤さん(以下、斉藤):陽子さん、そんなに冬が苦手ですか?(笑) 私は冬が一番好き。一年中ニットを着ていたいと本気で思っているくらい、ニットが大好きなの(笑)。一枚で完結する夏のおしゃれは確かにラクだけれど、重ねるおしゃれが楽しめるし、素材も色々あるし、アレンジがたくさんできるでしょ。冬のおしゃれってとっても楽しいんですよ。

松井:それはその通りだと思うの。でも、寒いのはとにかく避けたい、でも着すぎてのぼせるのも困る。素材も好きなものしか手が伸びないし、「これなら!」というものを制服のように着回すことばかり。冬のおしゃれは私には本当に難しい。冬を越えるたびに色気をなくして行っている気がするの。もともとたっぷりあるタイプではないから、枯渇しちゃうわ(笑)。というか、おしゃれ気分以前に挫けてしまうタイプ。くみちゃんのおしゃれテクニックで救ってください。

斉藤:おかしい(笑)! でもそう思っているミモレ読者の方って意外と多いかもしれない。皆さんにとってのヒントになるように、いろいろアイディアをお届けしますね!

松井:ありがとう! ぜひ簡単なものから。私でもすぐに真似できるものがいいな、ということで、1回目はベルトづかいを教えてもらいます。
 

 ITEM 1:BELT 
いつものアイテムが、別の物になるほど様変わり!
“+ベルト”で、きちんと感も、スタイルアップも手に入る

今回使用したベルトはこちら。楕円と四角の中間のようなどこかモダンで柔らかさのあるシルバーのバックル。縦長のベルトホールもさりげなく小粋なアクセントに。程よく幅もあり、アレンジもしやすい。ベルト¥22000/ザシシクイ
=Kumi’s advice= “おしゃれ気分を変えるのに一番簡単なのが、ベルト使い。
腰位置にメリハリを作るということは、シルエットに緩急が生まれ、いい意味での緊張感がプラスされるんです。
この「おしゃれしている感じ」って、とっても大事。
高揚感、よそ行き気分……、たまには楽しみましょう!
スタイルアップ効果も抜群ですし、手持ちの冬物に合わせるだけでいいのもうれしいですよね”

斉藤:まずは、ノーベルトのバランスを見ておきましょう。これ、陽子さんの私服のようでしょ? 流れるようなシルエットで、力の抜けた感じ。これはこれでとっても素敵。

<BEFORE>

 

コート未満のムードが新鮮なジレは、カシミヤ混の上質なウールのダブルフェイス素材で優雅な佇まい。しっかりと長めの着丈とビターなブラウンが、袖を通すだけで装いを洗練してくれる。素肌に馴染みの良い温かみのあるピンク系のニットに、ブルーのワイドデニムでカジュアルなムードをトッピング。ジレコート(共布ベルト付き)¥47960(バイネイヴ)、デニム¥19910(リネイヴ)/ともにネイヴ   ニット¥28600/ロワン   ピアス¥105600/マディソンブルー   サングラス/斉藤さん私物   バッグ、靴/松井さん私物   

松井:うん、これで十分よ(笑)。肩に力が入っていないこの着こなし、とっても私好み。そしてこのくみちゃんの美しい配色! うっとりしちゃうわ。これで十分よそ行き気分を表現できている気がしちゃうな。

斉藤:陽子さん、ちょっと待って(笑)。もう一歩踏み込んでみましょうよ。この上からベルトを合わせると、見違えるから!
 

 with BELT 
ジレの身頃を重ね、ベルトをオン。
おしゃれレベルも、今っぽさも上々!

 

黒のベルトでウエストをキュッとマーク。メリハリあるシルエットがおしゃれを一気にレベルアップ。ゆるさの中にもキリッとした雰囲気が生まれ、よそ行き気分も添えてくれる。ベルトに合わせてバッグも黒にすることで、よりモダンに。ベルト¥22000/ザシシクイ    バッグ¥198000/トッズ(トッズ・ジャパン) その他ベルトなしのコーディネートと同じ 

松井:わ、これはびっくり。全然別のスタイリングになってる! ベルトを1つ加えるだけで、こんなにも印象が変わるのね。女性像が全然違うもの! 

斉藤:新鮮でしょう? アイテムはほとんど同じなんですよ。ベルトに合わせて、バッグは黒にしました。よりキリッとしますよね。ベルトって、本当に素晴らしいんです。シルエットが変わるだけで印象はこん何も簡単に変わるんです。

松井:しかも、スタイルアップ効果が素晴らしい! 遠目に見ても、このシルエットは絵になるわね。街でも映えそう!

斉藤:ジレやコートの共布のベルトよりも、断然インパクトが加わりますよね。アウターを新たに買ったの? というくらい、印象もリフレッシュされるんですよ。
 

 with BELT 
いつものカーディガンスタイル。
マンネリしてきたら……やっぱりベルト!

 

ベルト¥22000/ザシシクイ   カーディガン¥38500/サクラ(インターリブ) Tシャツ¥9350/カオス(カオス表参道)   パンツ¥28600/ロワン   ピアス¥162800/ヒロタカ(ヒロタカ 表参道ヒルズ)   ネックレス¥16500/アフェクト(ネイヴ) バッグ¥184800/トッズ(トッズ・ジャパン)   シューズ¥46200/ピッピシック(ベイジュ)

斉藤:ビッグシルエットのカーディガン、もちろんそのままでも可愛いのだけれど、やっぱりカジュアルだからワンマイルっぽく見えてしまうことも。ベルトをすると、お出かけできる場所がぐっと広がるんです。

松井:あれ、ほんと! カーディガンにベルトって、新鮮。こんなアレンジができるのね! ボタンを止めずに上からベルトをするのね。こう着ると、なんだかニットジャケットのよう。手持ちのニットがこんな風に見違えるなら、それはうれしいわ。大きく変えていないはずなのに、印象が確実に変わってて。ベルトがあるとおしゃれするのが楽しくなりそう!

斉藤:まさにそう! ベルト1つでこんなに新鮮になるんです。とっても簡単ですし、ぜひぜひ挑戦してみてください。冬のおしゃれ、もっともっと楽しみましょう!


いつもの冬の装いに、ベルトを一点プラスするだけ。斉藤さんのおしゃれの提案、難しくなくすぐに実践できそうなのもうれしいですね。次回は冬といえばの”ニット”。ニットをおしゃれに着こなす方法を伝授していただきます。どうぞお楽しみに!
 

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問い合わせ先/
インターリブ tel. 03-6416-1861
カオス表参道 tel. 03-6432-9277
ザシシクイ info@theshishikui.com
トッズ・ジャパン tel. 0120-102-578
ネイヴ(オンワード樫山) tel. 03-5476-5811
ヒロタカ 表参道ヒルズ tel. 03-3478-1830
マディソンブルー tel. 03-6434-9133
ロワン info@loin-loin.jp

撮影/目黒智子
スタイリスト/斉藤くみ
ヘア&メイク/仲嶋洋輔(Perle management)
モデル・構成・文/松井陽子