——『ワタシってサバサバしてるから』の主人公・網浜奈美はものすごく自己肯定感が高い女性ですが、丸山さんも自分に自信を持っていることはありますか?

丸山礼さん(以下、丸山):切り替えの早さですかね。上京してデビューしてからしばらくは、すごく落ち込みやすかったんです。周りの人はどんどん飛躍していて、私よりも若い人がバラエティで活躍しているのに、「こんなんじゃダメだ」とネガティブになってしまうことがすごく多くて。すごく周りの目を気にしていたし、自分の武器に出会えていないことがコンプレックスでした。でも、今はだいぶ自分の気持ちをコントロールすることが得意になりました。

 

——何か意識改革をするきっかけがあったんですか?

丸山:やっぱりR- 1グランプリなどの賞レースに出ても上手く結果が出なかった時期の落ち込み具合はすごかったですね。賞レースってだいたい年末年始に結果が出るのですが、わざわざ北海道の実家に帰省して自分が出ていないテレビを眺めているときの虚しさってエグくて(笑)。その状況をどうにかしたかったし、後悔するだけではダメだと思ったんですよね。

それまでは家でシャワーを浴びながら自分で自分にダメ出しをするような習慣があったんですけど、「大丈夫!大丈夫」と言い聞かせたり、後悔する時間を減らしていったりしようと思ったんです。私はトリオでもコンビでもないし、一人でボケて一人で突っ込まないと笑いが生まれないスタイルなので、プライベートでも自分で自分をケアしてあげないと自分が保てないんですよね。当時は19歳だったと思いますが、葛藤している頃に友だちにYouTubeをオススメしてもらって、自分はSNSで育った「ギリ Z 世代」でしたし、前向きに試してみたら意外とハマってしまって。何とか苦しい時期を脱出することができました。

——地道な努力が花開き、今やドラマの主演俳優に。自分の飛躍をどのように捉えていますか?

丸山:やばいですよねー!! もう本当に信じらんない!! 「私もここまで来れたか」と、すごく嬉しくなっちゃって(笑)。これまで何度も芸人を辞めて実家に帰らせてもらおうと思ったし、その度に親にも心配をかけてきたけれど、負けたくなかったから続けてきたんですよ。強い気持ちで自分を信じてきて良かったと思いますし、こういう機会をいただけたラッキーをラッキーで終わらせるのではなく、ちゃんと私に頼んで良かったと思ってもらいたいなと。NHKさんの看板を背負っちゃうぐらいの覚悟でやろうかと! ははは! ちょっと言い過ぎ女になっちゃいましたけど(笑)。それぐらいの気持ちで明るく楽しく網浜奈美さんを演じて、爪痕を残していきたいと思っていますね。