ミモレブロガーの大熊洋子さんが年始のお買い物で久しぶりに購入したパンプスを紹介します。
生まれ育った浦和の街は目を瞑ってでも歩けると思う。そのくらいに慣れ親しんだ大好きな地域で、それはフランス生活が長くなった今でもなんら変わらない。とりわけ駅前にそびえ立つ伊勢丹浦和店は、子供の頃から特別な場所で、母とお買い物に行くのをいつも楽しみにしていた。ミモレ世代になった今でも、そこに行く時にはきちんとした格好を心がける。たとえご近所でもワンマイルウエアでは入りたくない。
お正月の暖かな昼下がり、母と散歩がてら初売りに立ち寄った。この日選んだのは、ブラックのハーフコートで素材はムートン。1920年創業のフランスの老舗、イヴ サロモンのもので、立ち襟が特徴のデザインは見た目スッキリ、防寒対策もバッチリでとても気に入っている。従来の毛皮のイメージを覆したモダンなデザインが特徴であるこのメゾンでは、重くならずカジュアルに着こなせるファーアイテムが多数見つかる。
小物(バッグ、ブーツ)を黒で揃えて統一感を狙った。フリンジとスタッズが印象的なこのバッグは、かの有名なイザベル・マラン女史のパートナー、ジェローム・ドレイフュス氏が手掛ける同名のブランドのもの。パリジェンヌのクローゼットには必ずひとつは入っているというイットブランドで、私も大好き。お財布にキーホルダー、夜遊び用のチェーンバッグ等、いくつも持っている。
初売りで思いがけなく手に入れたのはネブローニのポインテッドパンプス。スエード素材のブラックで、足入れした瞬間に購入を決めたシンデレラサイズ。こういうものとセールで出会うと歓喜してしまう。コロナ渦以降パリジェンヌはスニーカー一辺倒。私もヒールの靴をほぼ履かなくなったけれど、帰国の度に日本人女性のフェミニンで美しい足元に感動していた。あと1ヵ月ある日本滞在時に、このヒールで東京を闊歩したい。願わくば、とっておきのデートの時に。
構成/幸山梨奈
パリ在住ブロガー大熊洋子さんの私服コーディネートをチェック!
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