映画『タイタニック』、公開からもう25年も経つのですね。これを記念したジェームズ・キャメロン監督による3Dリマスター版が、バレンタインシーズンの2月10日(金)から2週間限定で劇場公開されます。
『タイタニック』って、圧倒的メジャー感のある作品だと思います。美しさ絶頂期のディカプリオに、伝説の豪華客船、身分違いの二人の許されぬ悲恋に、セリーヌ・ディオンのあの歌声!
ヒットを約束されたようなハリウッドの王道で、映画館のスクリーンで観る醍醐味をこれでもかと言わんばかりに享受できる映画なのであります。そして『タワーリング・インフェルノ』のようなパニック映画は今までにもあったものの、それと恋愛映画を融合させた作品って、おそらく『タイタニック』が初めてだったのではないでしょうか。「史上初」のアイデアって、やっぱり強い。
初見の当時はもちろんケイト・ウィンスレット演じる若い頃のローズに感情移入して、うっとりとディカプリオとのロマンスに没入して観ていたのですが、今見返すと、101歳になってからの老嬢・ローズの方に、より親近感と魅力を感じます。たった数日間の船上でのロマンスを胸に秘めながらその歳まで生きるって、ある意味、とても孤独だっただろうなあってことまで想像がついてしまう。
そして、『タイタニック』を観た人なら誰もが抱く3つの疑問があると思うんですが、それも大人になった今なら、わかる気がするのです。
疑問1 沈没したあとローズとジャックが乗っていたドアって、ふたり乗れたんじゃないの? そしたらふたりとも助かってたんじゃない?
疑問2 船が沈まなければ、ローズとジャックの関係ってどうなっていたの?
結局は、船を降りたら終わるバカンスの恋だったんじゃない?
疑問3 老後のローズは「碧洋のハート」をなぜ海に投げ捨てちゃったの? みんなが探してるのにヒドくない?
疑問3への考察から行きます。当時大学生の私は、調査員たちが血眼になって探している「碧洋のハート」を、ローズがなぜあんないとも簡単に、ポイっと捨ててしまったのか理解できなかったのですよね。しかもあんなイタズラっぽい、「ウップス!」みたいな表情で。
でも今ならわかります。ローズは自分の人生を狂わせたタイタニックの事故を、自分のために命を落としたジャックを、長い間ずっと背負って生きてきた。「もしもあのとき」という考えが何度も何度も頭をよぎることがあったと思う。その記憶を自分の胸だけに秘めて生きるのはどれだけ重荷だったことでしょう。そんな自分の“足枷”から、調査員や孫たちに語ることによって、ようやく解き放たれることができた。その解放感からの、あの「ウップス!」なのです。
ケイト&ディカプリオの
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