<新刊決定>プロセスチーズで満足だった私がハマった「フランスのチーズ」の奥深さ【パリ在住ライター井筒麻三子】_img0
 

35万人フォロワーを誇るYouTube「GOROGORO KITCHEN」のMamikoこと井筒麻三子さん。そのパリ暮らしを綴ったこの連載から、井筒さんの初めてのライフスタイルエッセイ本が誕生します!

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『GOROGORO KITCHEN 心満たされるパリの暮らし』(講談社) 著/井筒麻三子  写真/Yas
4月14日発売

本の半分は書き下ろしで、パリの街や暮らしの写真もたっぷり。オールカラーの美しい本となっています。
現在予約受け付け中ですが、すでにamazonの本の売れ筋ランキングでなんと第1位に!
今回はこの本にも載せた、フランスのチーズのお話をお届けします。
本の紹介は、記事の最後にありますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

 

フランスには、1年間毎日違うものを選んでも、食べきれない数のチーズが存在するそうです。私はまだその10分の1も食べられていない気がしますが、少しずつ試すうちに、この奥深い食材にすっかりハマってしまってます。
その実、住み始めた当初は、それほどチーズに興味がありませんでした。「日本のプロセスチーズやスモークチーズが恋しいなあ」と思ったことがあるくらい。当時それを友達に話したら「こんなにいいチーズが揃っている国にいるのに!?」と笑われましたが。

もちろん食いしん坊ですから、一応チーズを試す努力はしていたのです。でもとにかく種類が豊富すぎて、何を選んだらいいかわからない。チーズ屋さんで「何がおすすめですか?」と聞いても、「山羊? 牛? 羊? どのチーズがお好み?」と返されてしまう。自分の“お好み”がそもそもわからない私にはハードルが高すぎ、仕方がなく適当に指差して「じゃあこれ……」なんて、購入したりしていました。

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ショーケースの中にはチーズだけでなくヨーグルトやクリーム類もあることが多く、とにかく乳製品の種類が豊富!

転機となったのは、パリに来る前に1ヵ月住んだロワール地方の町、アンジェのホームステイ先から、「パリ生活はどお? 時間ができたらまた、遊びにいらっしゃいな」とお呼ばれしたとき。マダムがお料理上手なおうちで、ステイ中は美味しいフランス家庭料理を楽しませてもらっていたのですが、久しぶりに訪れた際に出てきたのが、外側が黒いシェーブル(山羊のチーズ)。
あんまりシェーブル得意じゃないんだけどなあ……と思いつつ口にしてみて、びっくり! フレッシュでクセもなく爽やか、驚いておかわりするほど美味しかったのです。そこで教えてもらったのは、たとえ見た目が同じ、外側が黒いヤギのチーズでも、作り方、熟成度合いによって味はまったく変わる。また、熟成度合いの好みも人によって違うので、チーズは本当に千差万別なのだということ。

それからすっかりシェーブルへの苦手意識がなくなり、新しい味を試してみるのが楽しくなりました。マダムが言っていた通り、一口に山羊と言っても、フレッシュでクセのないものから、ガリガリかじって食べるような濃厚でドライなものまであります。焼いてみても、また違う美味しさがあるのです。

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アンジェ滞在中、ホストファミリーのアランとオディールと。オディールはお料理とても上手で、色々なフランスの家庭料理を教えてもらいました。


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フランスの絶品チーズと、井筒家のチーズ料理いろいろ
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