ミモレブロガーの大熊洋子さんが、春になったら着たくなったシャツワンピースのコーディネートを紹介します。
優しい雨が降った翌朝に、窓を開けたら一気に春の気配が入ってきた。空気はみずみずしくクリアで、いい匂いがする。確実に季節が変わった。その瞬間を逃さず感じられたことに嬉しくなった。今の自分の状況と重ねてみたからなのかもしれない。日々の小さな積み重ねは目に見えないけれど、必ず花開く時が来る。そんな根拠のない自信が、春風に肯定されたような気がした。
シャツが着たい! そう思った束の間、いつものように瞬時にコーデが浮かんだ。クローゼットの中で年間を通してスタメンの位置をキープしている我が相棒、いくつも持っているアッパーハイツのTHE SHIRTS御一行様。今日はシリーズの中でも特にごひいきのワンピ型、お色はアースカラーのカーキに登板して頂こう。
今日の日中最高気温は17度。陽が落ちる前にはいったん家に帰れるはずだから、朝晩の気温差の激しいパリでも軽い装いで大丈夫そうだ。コットンツイルのシャツワンピはしっかりとした厚手の生地感で、こういう端境期にもってこいの優れもの。実際に、フロントボタンを外せばトレンチコート風にも使えるのだから、季節の変わり目には重宝している。カーキは顔色がくすんで見えそうで似合わないと決めつけていたけれど、コイツはそうでもない。ツイル織の特徴なのか、適度な光沢感と滑らかさが醸し出す高級感、自然光を捉えて美しく反射するような女優ライト効果もあり⁉ アラフィフ真っ只中の私でもこの色にアクセスを可能にしてくれる。
Hirokoさんの「コーデ」では初めてのお披露目かもしれない。この日は珍しくデイパックを合わせてみた。もう二十年以上も愛用しているエルベシャプリエの迷彩柄のリュックサックは、今でも新品同様な美しい姿のままびくともせずに活躍してくれている。これは本当に驚くべきレベルの品質の良さで、人に言っても大抵は信じてもらえないのだが、ファスナーや細部のレザー部分にも全く劣化がない。大きさも使い勝手も丁度良く、Hirokoさんのお墨付きである。足元はいつものレインボースニーカーね。見えないけれどネイルはサクラ色だよ。日本の桜前線は今どの辺だろう。ああ、この装いのまま彼とお花見にでも行きたいなぁ。
構成/幸山梨奈
パリ在住ブロガー大熊洋子さんの私服コーディネートをチェック!
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