モデルとして、テレビ出演やラジオパーソナリティとしても活躍中の浜島直子さん、愛称“はまじ”。彼女がファッション、ビューティ、ライフスタイル、さまざまなジャンルで新しい自分を発見していく連載です。今回は、4月20日に発売になる2冊目のエッセイ集『けだま』について。

 

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もともも私の感覚として「書く」ことに対してはこだわりをもって挑むのですが、装丁に関しては自分のセンスが無いせいか、ほとんどアイデアが浮かばないんですね。1冊目の『蝶の粉』の時も編集の方のセンスやイラストレーターのますこえりさんの描く世界観がとても素敵だったので、私はほとんど口出しをせずに委ね、出来上がったものを見せていただき「素晴らしい!」と感動しました。

今回の『けだま』も編集の方と信頼関係を築いた上で、どんな方に装丁をお願いしたら良いか、どんな雰囲気をリクエストしたら良いのか、みんなで相談して話を進めました。そこで編集の方に私の好きな本をお伝えすると、「名久井直子さんはどうでしょうか?」と。グラフィックデザイナーの名久井直子さんです。
帰ってから私の本棚に並んでいるお気に入りの本をチェックしてみると、確かに名久井さんのお名前がずらり! ぜひお願いします! とすぐにお返事。大好きな作家・小川洋子さんの本も手がけている方がデザインしてくださるなんて! とワクワクしながら装丁を待っていました。出来上がったのが、こちら。

 

どうです? 素敵でしょう? 私のエッセイを読んでイメージを膨らませてデザインしてくれた、そう思うだけで嬉しくて涙が出てきます。

帯にはスタイリスト伊藤まさこさんと俳優でアーティスト・のんちゃんにコメントをいただきました。いろいろな方に読んでいただいて、感想を聞きたいなと思って、これまでに出会った素敵な方々を思い巡らしましたが、「はまじさんはこの本をどんな人たちに届けたいですか?」と尋ねられたことで、パッとこのお二方に気持ちが固まりました。

『けだま』は私のこれまでの人生に中で出会った「服」について綴ってはいるけれど、ファッションの指南本にはなっていなくて、どちらかといえば、私の日常に起こったことを「服」をきっかけに書いています。なので、服はもちろんだけど、ライフスタイルに興味のある方に読んでもらいたい! そう思ったときに真っ先に浮かんだのが伊藤まさこさんでした。その暮らしやセレクトされるものは私も大好き。そしてのんちゃんにお願いしたいなと思ったのは、自分の“好き”を大事にしている若い世代、アートが好きな人にも、ぜひ手に取ってもらいたかったから。ふたりともとても忙しい中、『けだま』を読んで、素晴らしいコメントをくださいました。本当にありがとうございます!

『ねぶしろ』などの絵本は夫と一緒に作っているので、“書く”以外はお願いしていたこともあり、今回は“書く”だけじゃない本作りの部分にも携わることとなりました。書くだけじゃない、多くの方に読んでもらうための視点を学んだ気がします。

あらためて思うのは、服作り、雑誌作り、物と作ることすべて通じますが、どんなものもひとりじゃできない。いろいろな方の協力があってできあがっているのだなと気持ちを新たにしました。たくさんの協力で完成した1冊、ぜひひとりでも多くの人に読んでもらいたい……! なので、いろいろなことを計画しています。私のInstagramなどでもお知らせしますので、ぜひチェックしていただけたらうれしいです。

 Information 
はまじの2冊目の随筆集『けだま』が4月20日発売!

 

『けだま』
著者 浜島直子 定価1540円 大和書房

モデルはまじが、「服」を入り口に、愛してやまない普通の日常を温度感をもって綴る22編のエッセイ集。「カゴ・カゴ・カゴ」「おっぱいと水色のロンパース」「シスターモデルの七つ道具」「さらばブラジャー」など、はまじと同世代のミモレ読者には気になる題材が満載です。帯には、伊藤まさこさん、のんさんの推薦コメントも!



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構成・文/幸山梨奈
 


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