お母さんは、お墓参りに行ってラーメン食べて帰ってきてください


「あと……、ちょっとスピリチュアルな話になっちゃうんですけど、最近お墓参りって行ってますか?」

(相談者さん「最近は行けてないです」とのこと)

「手相って、『身体や手相は、その人本人だけのものではなくて先祖から受け継いだもの』って考えるんです。だから、もしかしたらご先祖様に身体が弱い方がいたかもしれない。

ではまず、お母さんはお墓参りに行ってください! お墓参りって行くとなんだかいいことしたなぁって気分になりませんか? お墓をきれいにして、『息子を見守ってください』とお願いして、帰りにラーメンでも食べて帰ってきてください。私、お母さんの頭の後ろになんとなくラーメンどんぶりの縁が見えるんです(笑)」

 

これにて子どもの手相鑑定は終了。たまご先生のお話を聞いた感想を相談者さんに伺ってみました。

「今回、子どものことを相談しましたが、途中から自分のことを言われているような気持ちでした。私自身もここ数年『なんのために生きてるんだろう』とか『全然楽しくない』とか、歳を重ねるごとに行きづらいような気がしていて。

 

子どもが学校に行けていないということも、なんだかやましい気持ちがあったんです。でも、たまご先生と話して、『今が100点で、これから楽しいこと探していこう』と言われたら、私も身体から力が湧いてきています」

そう語る相談者さんの顔は、鑑定が始まる前とは本当に別人のようでした。たまご先生は子どもの不登校に悩む親御さんにこう伝えたいそうです。

「学校に行くか行かないかという二択しかない状況は子どもにとってしんどいものです。学校に行かなくたって、人生を楽しむ権利を手放す必要はありません。

『なんで学校に行かないの?』じゃなくて、『行かないならほかに何があるだろう?』にシフトすること。親だけががんばるんじゃなくて、たくさんの人に選択肢を提示してもらって、子ども自身がそれを選ぶことが大切です。

『学校行かないの? じゃあ一緒にラーメン食べに行く?』くらいの気軽な選択肢だっていい。大人ができるのはいろんな人生の可能性があることを見せ続けることだと思っています」

 

卯野たまご
小学生の頃から不登校になり引きこもりをしていたが、19歳のときにベテラン占い師(のちに師匠となる“おじい”)にスカウトされて、路上で手相占いを始める。長年の夢だったマンガ家デビューも叶え、現在はマンガ家かつ占い師としても活躍。現在は占いの個別鑑定ではなく、定期的な手相講座を開いて迷える女子たちを日々レクチャー中! 講座案内はツイッターに随時アップ。Twitter: @uno_tamago

「空気読まなくていいよ」「面白いね」親の声がけが変わる。才能を伸ばせる。子どもにこそ手相占いをオススメする理由【卯野たまご先生】>>


人物写真/大坪尚人
取材・文/宮島麻衣