こんにちは。ライターの小澤サチエです。2022年12月、ふらりと行った婦人科で「子宮頸がん」であることがわかりました。

子宮頸がんは30代後半〜40代での発症が非常に多いと言われています。迷いもありましたが、私の体験記を残そうと思います。

「気づいたときには、“がん”は進行していた…」子宮頸がん検診で見落とされやすい「腺がん」の恐ろしさ_img0
 


子宮と卵巣が、なくなるかもしれない……!?


クリニックの紹介状を持って、大学病院をはじめて受診した日。コルポスコープという拡大鏡で子宮頸部を観察し、さらに病変部分の組織を切り取るという検査をしました。

この組織診がけっこう痛いらしいと聞いて、身構えていたのですが……。その直前に、直腸診というお尻から指を入れられるという体験をしたために、そのショックで動揺しているうちにあっという間に検査は終わっていました(笑)。

 

もうここまでくると、婦人科の診察台で脚を広げたくないとか、器具を入れられたくないなどという抵抗心はとっくに無くなっています。数日後にはCTやMRIを受けることになり、その場で予約を入れてもらいました。

大学病院で受診するまで、私は「がんはがんでも、ほんの初期の段階に違いない」と信じていました。ところが事態は、私が想像していたより深刻だったのです。

がんはすでに4cm近くまで大きくなっている。これから行う精密検査の結果が出るのを待って、転移がなければ腫瘍を子宮ごと取り除く手術。転移があると判断すれば、取りきれないので手術はせず、化学療法や放射線治療……。

そう説明を受けても理解が追いつかず、「ちょっと待って」と言いたい気分です。ここに来るまでは、「がんはきっと最近できたばかりだろうし、いくらなんでもさすがに子宮全摘はないよね」と思っていました。ところが手術では、子宮どころか卵巣や卵管、その他周辺の組織までも取り除くと言われたのです。しかも、手術ができるのであればまだマシな状態だなんて……。

いつのまに、こんなとんでもない事態になってしまったんだろう。何度も自分にそう問いかけました。

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初期だと思っていたがん。ところが思わぬ事態に…
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