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そして、中国茶用の子たち。上の画像は祖母から受け継いだものです。小さい急須もセットだったそうなのですが、残念ながら行方不明とのこと。

下は、滋賀で作陶している松本郁美さんのもの。2001年に成安造形大学を卒業してから2018年に工房を構えるまでの間、京都で技術専門学校を卒業し、研修もされ、2人の師匠に師事しています。磁器に掻き落としの技法を用いて、どこかノスタルジックでありながらモダンさもあり、東洋でも西洋でもない独自の世界観を作られています。とにかく絵が可愛くて、ついつい集めたくなります。
 

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いつの間にか集まってきた、見ているだけで微笑ましい小さい茶杯たち。両サイドは青木涼太さん、中央は豊増一雄さんの作品。豊増さんの作品は、湯呑みシリーズの中にも潜んでいます。佐賀県の有田にて白瓷や染付、青瓷のうつわを作る豊増一雄さん。薪窯で焼くので、1つ1つの奥行きのあるニュアンスが出て、作品を拝見するのがいつも楽しみな作家さんの1人です。その上の白いものは先ほどご紹介させていただいた文祥窯の馬場光二郎さん、右上は唐津の隆太窯の中里隆さんのもの。

展示会で求めた豊増さんの青磁の茶杯は、ここ数年で最高の焼き具合! とご本人もおっしゃっていましたが、なんとも言えない深みがあり、とても気に入っています。
 

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こちらは、中川木工芸の中川さんの作品。中川木工芸は、伝統的な木桶の製作技法を用いて、おひつ・寿司桶など白木の美しい木製品を製作されています。近年では、デザイン性に富んだ革新的で新しい作品にも挑戦されていて、こういった木の特性を活かしてそのまま作品にしたものや、風呂桶、シャンパンクーラーなども製作されています。日本だけでなく、海外からも高い評価のある工房です。

これは、お酒でもお茶でも、何を飲んでも良いのですが、あまりに美しくて、そして、なんとなく色のあるものを入れたくなくて、まだお白湯しか飲めていません。脳内まで木の香りで満たしてくれる幸せな器です。

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今、京都の京セラ美術館で開催されている「跳躍するつくり手たち:人と自然の未来を見つめるアート、デザイン、テクノロジー」でも中川さんが手がけた麗しい作品たちが拝めます。

 

他にもたくさんのアーティストの美しい作品たちや、クスッとしてしまうインスタレーションなど盛りだくさんの内容なので、ぜひ足を運んでみてください。6月4日まで!桜の時期は京都が渋谷のスクランブル交差点のようでしたが、この季節だと少しは空いてるんじゃないかな、と思っていますが甘いかな……。私も、2度目3度目と、作品たちと対話しに訪れたいと思っています。


今回も最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。
 

行方さんの愛する茶器と酒器のいろいろ
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写真・文/行方ひさこ


前回記事「美しい器の産地だからこそのイベント、佐賀県主催のUSEUM SAGAへ。未来に向けたそのビジョンとは。」はこちら>>

 
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