パリ在住のミモレブロガーの大熊洋子さんが長年愛用しているワンピースを紹介します。 

ドミニカ共和国の人気歌手、ホアン=ルイス・ゲラの歌う「バチャータ エン フクオカ」という美しい曲の由来を、皆さんはご存じだろうか。福岡の姪浜からフェリーで行く野古島と百道浜は、この曲がラテングラミー賞を獲った2010年より、世界中のサルサ界の人々に聖地として知られている。

この場所で毎年夏の終盤に、サルサ界のフジロックとでも言おうか、「イスラ・デ・サルサ」というラテンミュージックの野外フェスティバルが開催される。数々の伝説のステージを話には聞いていたのだが、普段日本に居ない私には縁のないことと決めつけはなっから諦めていた。そんな矢先に、東京のサルサ仲間の粋な計らいで、思いがけなくこのショートトリップが実現することになった。

パリの友人達にも相当うらやましがられたこの九州の旅。私は何もせず、航空券を予約しただけ。日本帰省の度に東京のサルサバーで遊んでいる友人達を現地に見つけ、久しぶりの再会に私は大喜び。サルサ界の大御所バンド、キューバから13年ぶりの来日となるロス・バン・バンのライブも観られるとあって、皆のボルテージも最高潮。ステージを待ちながらビーチに陣取り、私は今年初の海水浴を楽しんだ。

今日のコーデは、ビーチだから水着を仕込んで、着替えやすいワンピースを着ると決めていた。山のように持っている夏ワンピの中から選んだのは、パリでは街着としても着用しているウィム ガゼットと田丸麻紀さんのコラボのタオル地の逸品。随分と前に買ったものだが、大事に手入れをして今でも現役で活躍してくれている。

夏の終わりのビーチトリップ。長年愛用の「タオル地ワンピース」のリラクシングなスタイルで_img0
肩紐がわざとねじれているデザインがポイント。デコルテと背中の開き具合が絶妙で足元には深いスリット。このくらいの肌見せがミモレ世代のマダムならではのゴージャス感を与えると思うのは私だけかしら。手触りは麻に近く、パイル地でもパジャマ風にならないのが良い。ワンピースのカーキとスイムウェアのマスタードがいい塩梅のグラデーションカラーになって、見せブラにしていたのですが、着画ではあまり見えずにごめんなさい。

タオル地が素肌に気持ちが良くストレスフリー。濡れてもすぐに乾くから水辺でのバカンスにはもってこいだ。こういうリラックススタイルでもウィムガゼット特有の都会的なエレガンスは健在で、このブランドはいつだって私の強い味方だ。 

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アクセサリーにはマヨルカ島の名産マジョリカパールのピアスを着けて。この真珠は人工なので汗や水にも強く手入れが簡単なのが特徴。海水でもお構いなしだ。バッグは汚れても洗えるコットン製のトートバッグを選んで。黄色とグレージュのタイダイは、いつかのコーデで紹介した「夢の様に素敵なキャミワンピ」と同じパターン。これはメドモワゼルパリでお買い物をするともれなく貰えるエコバッグなのだが、どんなデザインにあたるかは自分では選べず神のみぞ知る。ここんちのショッピングの楽しみのひとつでもあり、このブランドの長年のファンでもある私のクローゼットの中には、言うまでもなく歴代の布ショッパーコレクションが秘蔵されている。

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ロス・バン・バンは1969年に結成されたキューバの国民的オーケストラ。サルサ界の人々にとって欠かせない歴史的大スター。総勢16名のビッグバンドで、私のスマホでは全員を写真に収められず、辛うじてフロントマンの2人のショットを。

大好きな人達と良い時を過ごすためにとっておきの服を用意して旅に出る。素晴らしい天気に大自然。美味しいものと好きな音楽に囲まれて過ごす束の間のバカンス。ああ、これ以上の夏の愉しみ方ってあるんだろうか。

 

構成/幸山梨奈
 

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