何度も子供の学費を無料にする方法を検討したけれど……

写真:Shutterstock

年間150万円前後の学費を無料にできるとあって、私もその2つの方法について、実現可能かどうか過去にも何度も検討したし、今回もまた再考しました。

まず1つ目の「就労ビザ」について。
私は今、学生ビザを取得している息子に帯同する保護者の立場で渡航しているので、「ビジターレコード」という観光ビザのようなものしか持っていません。「ビジターレコード」には、当たり前ですが“カナダでの就労禁止”と記載されています。

そんな状態の私が、カナダの企業に採用してもらうことはかなり困難。カナダで働けるビザを所持していない限り、求人に応募することすら難しいでしょう。たとえば、カナダで強靭なコネクションを持っていて、「うちの会社でビザをサポートしてあげるからおいで!」と言ってもらえる状況ならまた違うでしょうが、私にはそんなツテもありません……。また、カナダで高く必要とされている職歴を持っている場合、「人手が欲しいから、ビザをサポートするよ」と言ってもらえることもあるかもしれません。残念ながら、私はこちらにも該当せず……。

いずれにせよ、これらを実現できる人はかなり少ないでしょうし、実現できる人も綿密に計画して行動できている人が多いでしょう。とにかく、私のように正式に働けるビザを持っていない時点で、カナダで就労するのには大きなハードルです。

続いて2つ目の「学生ビザ」について。
これは私の周りでも何人か実行している人がいます。親が条件をクリアしている学校の学生ビザを取得し、子供を無料で公立の学校に通わせています。もちろん、親が学校に行くのにお金はかかりますが、子供は何人でも無料にできるので、子供が2人以上いるなら、親の学費のほうが安くなるでしょう。

実際に子育てしながら、自分が学校に通っているママさんたちを見ると、
・学校についていけるくらいの英語力を日本ですでに身につけている
・それでも、自分の学校と子育ての両立は大変そう
・だけど、楽しみを見つけながら乗り越えている

こんな様子なので、私には英語力も両立もポジティブ変換も、到底無理そう……と思って、実行に移せずじまい。カナダで大学院に通い、子育てもし、なんと日本の仕事も継続しているスーパーママさんにも出会いましたが、もう尊敬しかありません。凄すぎます!

私は学費や生活費を稼ぎたいので、日本の仕事を制限しすぎたくないですし、子供のための時間を増やしたいとカナダにやって来ているのに、仕事も自分の学校も……となると、本末転倒ですし、自分を追い詰めてしまいそうなので、やはりこの選択肢も自分には合っていないと感じました。


このまま来年もカナダに残る選択をするなら、これまで同様子供の「学生ビザ」で滞在するのか、自分の「就労ビザ」や「永住権」取得を目指して動いていくのか……。今後長期間カナダにいるのか、数年後には日本に帰国するのかによっても、何をどう選んでいくのかが変わってきますよね。子供の気持ちや状況、今後も値上がりしていく可能性の高い学費や生活費の問題など、さまざまなことを含めて、計画的に進んでいかなければなりません。

構成・文/高橋香奈子
 

 

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