スマホの使い方次第で記憶力がアップする!?

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スマホの良し悪しは使い方次第。この点をもっと理解していただくために、スマホがもたらす良い影響について、最新科学からいくつか厳選してご紹介しておきましょう。

一つ目が、「記憶力アップ」です。以下のような実験をイメージしてください。

1分間に、大きなスクリーンにつぎつぎと赤い数字と黒い数字がランダムに映し出されます。のちほど行われるテストで、赤い数を正確に覚えていれば、一つにつき1000円もらえます。黒い数は100円です。つまり、赤い数字の方が黒の10倍の値打ちがあるわけです。

このシンプルな数字記憶ゲームを使って、 二つの参加者グループで実験していきます。何も持たずに頭だけで覚えておくグループと、スマホのノートアプリを使ってメモを取る方法の2種類です。

数字はどんどん出てきますから、すべては記録しきれません。参加者が自分なりにできるだけのメモを取ってやっていきますが、もちろん、10倍の価値のある赤い数字の方を優先してメモしていくことになります。

どちらのグループも数字を見たあとにテストをしますが、テスト中は何も見てはいけません。つまり、メモを取ったグループの参加者も、テストをする時は自分のメモを使うことができないというわけです。

 

はたして「頭だけ」グループと「スマホでメモ」グループで、テストの結果に違いが出るのかどうか?

実際に行われた実験の結果は、「頭だけ」グループに比べ、「スマホでメモ」グループの方が断然に正解率が高かったのです。赤い数字の正解率は17%アップ。しかも、黒い数字はさらに大きく28%もアップしました。