仕事や家事を終えて、ふと気持ちがほぐれたとき。「ひとりでお酒を飲もうかな? 」という気分になること、ありませんか? ひとり飲みのときでも、少していねいにおつまみを作って、組み合わせるお酒と器にもこだわってみると、楽しい時間になります。
今回は雑誌『栗原はるみ』6号の「自分のために、ひとりごはん」より、一品で満足できるひとり飲みのおつまみレシピを紹介します。

雑誌『栗原はるみ』最新号の注目は、「人生を決めた料理」&「私が好きなもの77」。他にも鎌倉旅の特集、野菜を食べたいときにぴったりな、「サラダとドレッシング」のレシピをまとめた別冊付録など、盛りだくさんです。


ひとりで飲むときこそおつまみも楽しく作る

中華のおつまみを作って、仲良しからいただいた小さな紹興酒の瓶を開けました。徳利に似た丸い形がなんともいえずかわいい。小さなガラスのグラスで、ゆっくりいただきます。

量をたくさん飲むわけではありませんが、私はお酒を飲む時間が大好きです。
よく「どんなお酒が好きですか?」と聞かれますが、ワインも日本酒もサワーも、なんでも飲みます。
レシピの試作をするときも、どんなお酒に合うかな、とつい考えてしまいます。おつまみのレシピはたくさんありますが、ひとりなら冷蔵庫の残り物を使って簡単なものを作ることが多いです。
たとえば来客があった翌日、残ったハムがあったとします。
そのまま食べるのではなく、バターで焼いてみたり、野菜と合わせてサラダにしたり。そんな少しの手間をかけるだけで、ひとり飲みの時間も変わります。
大好きなモッツァレラチーズとトマトのおつまみも、トマトの種類や切り方、チーズも切るのかちぎるのか、こんな些細なことで違うのです。塩やオリーブ油をかえてみるのもいい。ひとつのレシピで、いろいろ試してみたいのです。
今回、紹介するレシピは、すごく簡単、というわけではないですが、どれも一品で満足できるものばかり。
「この程度でいいや」と手抜きをしてしまうと、ひとり飲みは寂しいので、ていねいに作って、組み合わせるお酒と器にもこだわってみると、楽しい時間になりますよ。
 

 


えびとねぎの混ぜそば 

 

香味野菜の風味が食欲をそそる、細麺の焼きそば。まずはプリッとしたえびを、ジャンをたっぷりつけておつまみに。締めに麺をいただきます。
 


●材料(1人分)

むきえび…6尾(100g)
長ねぎ…1本
蒸し中華麺(細麺)…1玉
塩・こしょう…各適量
紹興酒…小さじ1
サラダ油…適量

A
香味じょうゆ…大さじ1
オイスターソース…大さじ½

ごま油…適量
私のジャン…適宜
 

●作り方

1 むきえびは洗って背わたを取り、背側に切り込みを入れ、塩、こしょう各少々、紹興酒で下味をつける。

2 長ねぎは5cmの長さに切り、縦3~4等分に切る。

3 麺は一本一本ていねいにほぐしておく。

4 Aを混ぜ合わせておく。

5 フライパンにサラダ油を熱し、えびを入れて炒め、軽く塩、こしょうをし、一度取り出す。

6 同じフライパンにサラダ油を熱し、麺を入れてほぐしながら炒めたら長ねぎを加え、強火で手早く炒めてえびを戻し入れる。4を加えて手早くからめ、火を止める。塩、こしょうで味を調え、ごま油を回しかける。

7 器に盛り、好みで私のジャンをつけていただく。

 
取材で上海に行ったときに出合った料理。具と麺は別々に炒めて作ります。えびのほかに、豚肉でもおいしく作れます。

香味じょうゆ
しょうゆカップ1に、にんにくの薄切り2~3片分、皮をむいたしょうがの薄切り1片分を加える。すぐにでも使えるが、冷蔵庫で1~2日おくと味がなじむ。

私のジャン
小さなフライパンにごま油大さじ1を熱し、にんにくのみじん切り大さじ1、しょうがのみじん切り大さじ1、長ねぎのみじん切り大さじ3を入れて炒める。水分をとばしながらしんなりするまで炒め、しょうゆ大さじ4、酢大さじ4、砂糖大さじ2、韓国粉唐辛子(粗びき)大さじ2を加えて火を止め、粗熱を取る。そのままでもいいが、一晩おくとさらになじんでおいしくなる。




たことわかめの酢みそあえ

 

甘酢で作るので、酸味が立ちすぎずまろやか。日本酒を合わせたくなる一品です。酢みそは刺身にかけたり 野菜とあえたり、何かと便利です。
 


●材料(4人分)

ゆでだこの足…1本(100g)
わかめ(もどしたもの)…70g 
わけぎ…1束(100g)

酢みそ
みそ…大さじ4
甘酢…大さじ2
砂糖…小さじ1

しょうが(すりおろし)…適宜
 

●作り方

1 わけぎは両端を切り落とす。塩少々(分量外)を加えた熱湯に軸から入れ、1分くらいゆでて冷水に取って冷ます。水けをきって内側のぬめりを軽く取って4cm長さに切り、余分な水けを絞る。

2 わかめは食べやすい大きさに切る。

3 たこは薄切りにする。

4 ボウルに酢みその材料を混ぜ合わせる。

5 別のボウルに1~3を入れ、食べる直前に酢みそを加えてさっくりとあえる。器に盛り、好みでおろししょうがを添える。

甘酢は、ボウルに酢カップ2、砂糖80g、塩小さじ1を合わせて、砂糖と塩が溶けるまでよく混ぜて作ります。




れんこんもち

 

材料はシンプルにれんこん、白玉粉、塩だけ。れんこんの水分で練り上げて作ります。もちもちしていて、つい後を引く味です。冷酒やビールと一緒にどうぞ。
 


●材料(4個分)

れんこん…1節(正味100g)
白玉粉…100g
塩…少々
サラダ油…適量
しょうゆ…適量
焼きのり…1枚

●作り方

1 れんこんは洗って皮をむき、すりおろす。

2 ボウルに白玉粉と塩を入れ、1のれんこんを加えて混ぜる。水分が足りない場合は水少々(分量外)を加えながら調整し、耳たぶより少しやわらかめの生地にまとめる。生地を長方形に整え、切り餅のように4等分に切り分ける。

3 フライパンにサラダ油を熱し、生地を並べる。弱めの中火で約10分焼いて7割ほど火を通したら、上下を返してさらに約5分焼いてこんがり焼き色をつけ、中まで火を通す。生地に厚みがある場合は、途中ふたをして焼く。

4 熱いうちにしょうゆにからめ、8等分に切った焼きのりに挟んでいただく。

好みの形や大きさに成形しやすい生地です。切り餅のように食べたいなら、少し厚みがあった方がおいしいと思います。



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構成/『栗原はるみ』編集部  

 

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ささやかでも自分の好きなものに囲まれた生活は、それだけで明るく、幸せな気持ちになる。
今年3月に77歳になった栗原はるみが、改めて向かい合ったのは、「私が好きなもの77」。 
そしてメイン特集は「人生を決めた料理」。2万以上あるレシピのなかから選び抜いた、
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・私が好きなレシピ、ベスト3 
・変わらず好きなのは、根菜
・たくさん食べてもらいたくて、いつもの料理で人を呼ぶ
・揚げ物を食べると、元気が出る
・簡単に、焼きたてのパンを食べたくて
・母から引き継いだ味、夫との思い出の味
・相手を思って作る、とっておきのお菓子
・いつも、冷蔵庫にあるもの
・めんどうなことが、おいしくなる
・暑いときも寒いときも、いつもあんかけ
・ないと心配になる、鶏肉、えび、そして豆腐
 

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旅特集『鎌倉へ、小旅行。』

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名店から地元の人が通う店まで、栗原はるみが見つけたお気に入りの場所とは。

 


別冊付録『自由に、サラダ&ドレッシング。』

パリッとフレッシュな野菜をたっぷり食べたい。
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