「年を重ねるほど、意識的に若者っぽいアイテムを取り入れるようにしている」というスタイリスト佐藤佳菜子さん。短丈トップスやショートパンツといったチャレンジアイテムを大人が無理なく素敵に取り入れるための秘訣をうかがいました。
年を重ねた今こそ、服選びもチャレンジ精神を忘れずに
「年を重ねて自分自身のことが分かってくるにつれ、つい守りに入ってしまいがちですが、新しいものが入ってくることを閉ざしてしまったら、この先どんどん世界が狭くなっていくような気がして。むしろ若いときの変なこだわりが抜けて、今のほうがフラットに新しいものを受け入れる余裕が出てきたので、私は服選びも考え方も意識的に新しいエッセンスを取り入れるようにしています。
もちろん無理して若者ぶる必要はないけれど、若者のようなチャレンジ精神を忘れずにいることが見た目や内面を若々しく保つ秘訣なんじゃないかと思うし、ファッションも仕事もここから先、まだ新しくできることがあるんじゃないかと自分自身に期待しています」
短丈Tシャツは短すぎない丈と素材選びが品よく見せるポイント
もちろん10代の子たちのようにヘソを出して着たいという気持ちはゼロですが(笑)、定番中の定番アイテムである白Tも、着丈が若者っぽいショート丈になるだけでいつもの格好の鮮度が少し上がります。短すぎない丈感とか素材にこだわるとか、大人として崩してはいけないラインを押さえれば、品よく着こなしをアップデートできると思います。
若者風アイテムこそ大人ブランドから選ぶのが大事
ネオンカラーのパイピングやスポーティな形が新鮮なショートパンツと短丈のノースリーブトップスも私にとってはチャレンジアイテムで、着てみたら意外と新しい自分に出会えた気がして面白いなと思って買いました。とはいえ若者感100%だと着ていて落ち着かないので、シャツやレザーのバッグを合わせて自分側に引き寄せる工夫も必要です。
また若者っぽいアイテムこそ、素材や作りがしっかりとした信頼できる大人ブランドで買うことも、大人が品よく着るための秘訣かなと思います。
※掲載アイテムで価格が入っていないものは本人私物です。
撮影/長谷川怜実(S-14)
着用・スタイリング/佐藤佳菜子
ヘアメイク/日高 咲(ilumini)
構成・文/堂坂由香
第1回「「自分には似合わない」という思い込みを手放したらおしゃれがもっと楽しくなった!大人が履きやすい「ハイテクスニーカー」ってどんな色?【スタイリスト佐藤佳菜子】」>>
第2回「服も仕事も「離れたからこそ分かる良さ」がある。ボーダーを今年らしく着るなら何と合わせる?【スタイリスト佐藤佳菜子】」>>
第3回「ずっと地味色ばかり着てきたけれど...。40代が色を着るなら派手色よりも「パステルカラー」をおすすめしたい理由【スタイリスト佐藤佳菜子】」>>
第4回「本物の名品はそう簡単には見つからない。「カオス」のセットアップが名品である理由とは?【スタイリストの名品論】」>>
Comment