まずい、朝、ポーッとしていると、懐メロを替え歌しながらデニムにTシャツを合わせてしまう……

今回は初夏の羽織りもののお話

本当に自分でも笑ってしまうくらいの確率で、反射的と言ってもいいくらい無意識に、この季節はTシャツにデニムを合わせしまいがち。だからなのか、ワードローブ内のTシャツとデニムの数が他のアイテムとの比率としてとても多い。いや、多いから、ついコーディネイトしてしまうのか!?
「このままだと肌寒いな。さて、何を羽織ろうか?」と、この日選んだのはダブルのジャケット。全体的シルエットは重めですが、色は初夏らしい軽やかな淡いトーンでまとめてみました。


朝、まずはTシャツとデニムを着る。一日の気温と予定を思い浮かべ、羽織りものを決める。そして、それにイチバン合う靴を履き、最後にバッグを選ぶ(ちなみに、バッグの中身の入れ替えが面倒なので、ビッグポーチに必要なものをセット。それをザックリと入れ替えれば済むようにしています)。朝、この思考パターンでコーディネイトを組んでしまうことは本当に多いです。

<過去、この思考パターンで生まれたコーディネイトはコチラ>
ドレスコートver. 
カーディガンver. 
シルクガウンver.
MA-1 ver. 
ミリタリージャケットver.
ロングジャケットver.


この日は社外打ち合わせや発表会が目白押しだったため、「ジャケットを羽織ろう!」と。さらに、全体を白〜水色調のトーンでまとめ、「少しだけ“きちんと感”を演出してみよう」と。そもそも、Tシャツ+デニムに羽織っているわけなので、見まごうことなきカジュアルスタイルなわけですが……せめても、せめても(苦笑)!?

ジャケットだという事実より、身頃と袖が異素材であることのほうが気になりますよね。何度か書かせていただいていますが、そう、私、活用しきれていませんがユニークなデザインのジャケットをたくさん所有しておるのです(苦笑)。

大草編集長は朝コーディネイトに迷ったら、「靴から決めるといい」と言います。その日の天候や予定、会う人を想像し、靴からコーディネイトを組み立てていくのが合理的だと。

一方、私の場合は、よほどかしこまった相手、場所での予定がないかぎり、コーディネイトに迷ったら、初夏〜晩夏まではTシャツとデニムを選んでしまがちなところがある(それが許される特殊な職業ですね……本当に)。そして、予定と気候を想像し、羽織ものと靴を決める……。朝、考える気力がないときは、この論法でコーディネイトを組むことが多いのです。

コーディネイトを考える楽しさは絶対にあるけれど、それがストレスに感じる日もある。そんな時のために、自分のコーディネイトをパターン化させておくと、時短にもなりますし、無駄に「しっくりきていない感じ」を引きずったままモヤモヤと一日を過ごすことがなくなるのかな、と。いろいろな着こなしや合わせ方に苦慮せず、自分の気持ちが落ち着くコーディネイトを定番化させてしまう————それこそが自分らしいスタイルづくりにつながっていくのかな、とも!?

それらで自分のテッパン・コーディネイトを定番化させてしまえばいい……それができれば、毎朝、「着ていくものが何もない」と呆然とし、もので溢れたクローゼットを前に『そして、私は途方に暮れる』ことはきっとなくなっていくのでありましょう。


CREDIT :
ジャケット/MM6
Tシャツ/ATON
デニム/MM6 この日と同じ
バッグ/ステラ・マッカートニー この日と同じ
靴/コム・デ・ギャルソン この日と同じ

大森葉子

主にビューティ担当。「今日は夏休み?」と聞かれてしまうほどの“ど”カジュアルと「今日は何かあるの?」と聞かれてしまうほどのデザイン性のある服が好き。ほぼ“一目惚れ”買い派。

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