2007年に漫画雑誌「BE・LOVE」で連載がスタートし、2011年にアニメ化、2016年には映画『ちはやふる 上の句/下の句』が、2018年には続編『ちはやふる-結び-』が公開された人気コミック『ちはやふる』。広瀬すずさん主演の映画で知ったという方も多いかもしれませんね。

『ちはやふる』は、綾瀬千早(あやせ ちはや)を主人公に「競技かるた」をテーマにした青春群像劇。現在、単行本は42巻まで刊行され、累計発行部数なんと2500万部を突破! 2009年にマンガ大賞を受賞した際は、同時にノミネートされていた数々の話題のマンガを抑え、100ポイント以上を獲得。その後も、2010年「このマンガがすごい!」オンナ編第1位、2011年「第35回講談社漫画賞」少女部門賞を受賞するなど快挙を成し遂げています。

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2019年12月13日に発売になる最新43巻ではついに名人・クイーン戦が描かれます。

そんなマンガファンたちを唸らせ、あまりマンガを読んでなかった層までもをトリコにする『ちはやふる』の魅力とはなんなのでしょう。名前は聞いたことがあるけど読んでない、という人にも3分でわかる、その魅力をご紹介します!

 

一騎討ちかつ団体競技の「競技かるた」の奥深い世界

 
いきなり私情を挟んで恐縮なのですが、実は『ちはやふる』立ち上げの担当編集・冨澤(旧姓・坪田)絵美と私は、講談社の入社同期なんです。彼女自身が福井出身のA級のかるた競技者であり、「かるたのマンガを作りたい」と入社当初から語っていました。新人研修中の飲み会で「え、かるたって競技なの?」「それ面白いの?」などと失礼なことを聞きました。

「ちはや」が華々しい賞を受賞するたび、その頃のことを思い出し、夢を叶えた坪ちゃんと成長するちはやを重ね合わせながら、胸がいっぱいになってしまうのです。

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私もこのマンガでルールを知りましたが、ルールを知らなくても、百人一首を忘れてしまっていても楽しめます。競技かるたには、個人戦と団体戦があり、一騎討ちの緊迫感と、団体競技の予測不能感の両方を楽しむことができるんです。一人だけが強くなっても、団体戦で勝ち上がることはできません。順番にも駆け引きがあります。自分一人が負けるより、チームの足を引っ張ってしまうことの方が辛い……そんなプレッシャーを自分のことのように感じてドキドキしてしまいます。

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また、競技かるたは“格闘技”とも評されるそうなのですが、柔道や剣道など同じ畳の上の格闘技と違って面白いなと思うのは、通常「審判がいない」ということです。自己申告制なので、「ちはや〜」の中でも競技者同士で揉めるシーンも出てきますが、自分で負けを認めるというところにもドラマがありますよね。
 
じりじりとした心理戦もありつつ、かるたとりのシーンは、スピード感と躍動感に溢れています。

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映画を見てから読み返すと、ちはやの声は広瀬すずちゃんで脳内再生され、競技シーンではPerfumeの「FLASH」が「火花のように〜♫」と流れてくるではありませんか!(え、そんなことないですか?) 止まったところから瞬間的に動く、静と動の緩急がダイナミックな魅力の一つでもあります。


誰もが誰かに自分を重ね合わせてしまう登場人物たち

 
小6から高校3年生まで描き、40巻以上続いてもダレないのは、千早と太一と新の三角関係の恋模様が軸にあるからという点は外せませんが、次々と出てくるライバルや登場人物たちのリアリティにも飽きさせない力があります。
 
部活などで誰もが味わったことのある、努力では埋められない凡人の苦悩や、プレッシャーへの弱さ、エースの孤独、仲間への嫉妬……など、自分の認めたくない部分。もはや青春がだいぶ昔のことの私たちでさえ、つい昨日のことのように一緒に胸が苦しくなってしまいます。
 
登場人物は、高校生だけでなく、顧問の先生や、読手と言われるかるたを読み上げる人など、大人たちにもそれぞれにドラマがあります。
 
百人一首の歌の内容と人物描写が重なるところは毎回鳥肌もの!
 
映画を見た方も見てない方も、原作をぜひご堪能ください。

そんな『ちはやふる』連載中の「BE・LOVE」は11月30日発売の1月号で、創刊40周年を迎えます。記念すべきアニバーサリー号の表紙を飾るのは、『ちはやふる』!
 
今回は、期間限定で1巻を丸ごと無料公開いたします。

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『ちはやふる (1)』 『ちはやふる (43)』
著者 末次 由紀 講談社

まだ“情熱”って言葉さえ知らない、小学校6年生の千早。そんな彼女が出会ったのは、福井からやってきた転校生・新。大人しくて無口な新だったが、彼には意外な特技があった。それは、小倉百人一首競技かるた。千早は、誰よりも速く誰よりも夢中に札を払う新の姿に衝撃を受ける。しかし、そんな新を釘付けにしたのは千早のずば抜けた「才能」だった……。まぶしいほどに一途な思いが交差する青春ストーリー。

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「ちはや」デビューするチャンス! アニメ3期放送記念のお買い得3巻パックも発売中! (通常版1~3巻と同内容)

 


祝「BE・LOVE」創刊40周年!
深見じゅん、末次由紀ら豪華作家陣の色紙プレゼントも!

創刊40周年を記念して、『悪女』『くるみ』『むぅぶ』など同誌にて長く活躍した深見じゅんが約5年ぶりに描き下ろしエッセイを特別寄稿。往年の人気キャラクター達も登場し、ファンにはたまらない内容になっています。また創刊40周年を祝うBE・LOVE作家陣の色紙プレゼントも! 第1弾となる1月号では深見じゅん、末次由紀ら7名の色紙が紹介されます。

表紙は現在アニメ3期も大好評放送中の『ちはやふる』。単行本も累計2500万部を突破、12月13日(金)に発売される新刊43巻ではアニメCVを務める瀬戸麻沙美、宮野真守らのカラオケ入りドラマCDに加えて、末次由紀描き下ろしイラストによる箸&箸袋も付いた豪華仕様の特装版が発売されるなど、ますます盛り上がりを見せています。

1月号は、「ちはやふる」「能面女子の花子さん」のほか、これまでミモレでもご紹介した「おちたらおわり」(すえのぶけいこ)、「おっさんずラブ」(山中梅鉢 原作:TVドラマ「おっさんずラブ」 制作:テレビ朝日 脚本:徳尾浩司)、「傘寿まり子」(おざわゆき)、「生徒諸君! Kids」(庄司陽子)、「ほぼねこ 私のお母さんには肉球がある」(三津キヨ)、「ゆりあ先生の赤い糸」(入江喜和)なども掲載。
2020年、創刊40周年イヤーを迎える「BE・LOVE」をどうぞお楽しみに!!

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