セレブのファッションから、大人の女性が素敵に輝く着こなしのルールを学ぶ短期集中連載。解説するのは、海外セレブウオッチャーのさかいもゆるさんです。第1回は、ジョージ・クルーニーの妻で国際的人権弁護士でも名高いアマル・クルーニー。仕事服でも女らしいディテールやカラーで華やかさを演出した、計算尽くのイイ女スタイルのポイントとは?
知性と華やかさが共存。デキる女のお仕事スタイル
当時、52歳まで独身主義を貫いていた、ハリウッド最後の独身貴族と言われたジョージ・クルーニーを見事射止めて妻となった、アマル・クルーニー。一見シンデレラ・ストーリーに思えるけれど、実は彼女自身、イギリスの「最も魅力的なシングル」ランキングに選ばれたことのあるほどのセレブリティ的存在でした。国際人権法を扱う、ロンドンの敏腕弁護士人として活躍し、これだけの美貌を持っているのだから、社交界で目立たないはずがありません。
ジョージとの初デートでも、国際情勢の話で盛り上がったというインテリジェンスなアマル。才色兼備な妻にジョージはメロメロで、「完璧な女性だ」と絶賛するけれど、ジョージを夢中にさせる魅力のひとつに、彼女の装いの上手さがあると思います。
それは彼女の仕事のときの着こなしを見れば一目瞭然。
ヴィヴィッドなカラーや華やかな柄のひざ丈のワンピースやスカートで、知的ななかにも華やかなオーラを纏った装い。さらに、8センチ以上のピンヒールと巻き髪ロングのヘアスタイルで、女らしさもキープ。法廷というコンサバティブな舞台で戦う国際弁護士らしく、シルエットは控えめながらも華やかな演出も忘れず「美人で仕事のデキるセレブ弁護士」という自分を、見事にプロデュースしているなあ、と。
そんな風に、仕事の場であっても、自身の魅力であるエレガントな女らしさを上手にアピールできるところに、アマルのインテリジェンスを感じます。
アマルの仕事服7DAYS
1:色のパワーを味方につける
国連でのスピーチに登壇する日は、オスカー・デ・ラ・レンタのレッドワンピで。ハイウエストでスタイル良く見せつつ、小物はライトベージュでまとめて、仕事服に求められる品の良さと知的さをプラス。
2:定番シルエットも色と素材で遊ぶ
NYでの国連総会に出席するため、バーバリーのネオプレーン素材のグリーンのセットアップで颯爽と通勤するアマル。彼女が好んで選ぶヴィヴィッドなカラーは、花形弁護士としての存在感とオーラを引き立ててくれる、お守りのようなものなのかも!?
3:どこかに”フェミニン・ディテール”がマスト
黒アウターとチェックのスカートというプレーンな組み合わせにも、ラップ風&アシンメトリーのひとひねり効いたデザインのスカートを合わせて、無難には終わらせないのがポイント。
4:膝丈&ピンヒール、が基本ルール
シックなディープパープルのワンピースは、アマルの通勤服の基本である、「膝丈でシルエットが綺麗」なアイテムの条件を満たしたもの。これに8cm以上の高めのピンヒールを合わせるのが定番のよう。仕事でもエレガントさは死守する美意識の高さはさすがです。
5:モノトーンこそ地味に見せないひと工夫を
職場であるコロンビア大学のロースクールへ向かう通勤スタイルは、バレンシアガのプリントワンピをチョイス。モノトーンで派手になりすぎず、それでいて柄で華やぎのある着こなしに。七部丈の袖とラップ風のデザインでスタイルよく見せることも忘れずに。仕事服選びにおける、自分らしさ(=エレガント)とTPO(=落ち着き)のバランスのさじ加減が見事!
6:末端まで、抜かりなくエレガンス
ライトグレーのトレンチは、柔らかなフォルムとウエストのベルトが女性らしいデザイン。もちろん髪の毛は巻いて、末端までゴージャスさをキープ。
7:柔らかなカラーでフェミニンさを演出
ザック・ポーセンのホワイトドレスとジャケットのセットアップで、スタイリッシュにキメたアマル。レッドリップでメイクも艶やかに。彼女のお仕事バッグで黒と同じくらい愛用しているのが柔らかに見えるベージュ。この色みがフェミニンに見せるポイントとなっているのにも注目。
いかがでしたか。
元祖恋愛マニュアル本「ルールズ」をバイブルにしているというアマルですが、初対面でアマルにひとめぼれして電話番号を渡そうとしたジョージに「結構です」と断ったのも、マニュアル通りの計算尽くだったという報道が。
ファッションでもそんな「計算尽く」の、ちょっとあざといくらいのイイ女スタイル。だけどそれを貫いているのが、むしろ清々しくて見ていて楽しい(笑)。そんなアマルだからこそ、「ジョージの妻」という肩書きには飽き足らず、瞬く間におしゃれアイコンとなったのでしょう。
2児のママとなっても人権活動家として活躍し続けるアマル。彼女を見ていると、結婚できてラッキーだったのは、実はジョージの方だったのかもと思ってしまいます。仕事ができて稼いでいて、しかもこんなに美人で着こなし上手だなんて。
やっぱり恋愛もおしゃれも「駆け引き」が必要なのね、と、勉強になります!
Moyuru’s 格言
仕事も恋愛も、できる女は「イイ女像」をファッションで演出するのが上手である。
写真/アフロ
構成/朏亜希子
この記事は2020年1月5日に配信したものです。
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