かほやんさんは、誤解であることをお姉さんに分かってほしいと思っているかもしれませんが、人間関係というのは、表面で起きていることはあまり重要ではないのです。重要なのは信頼関係なのです。もともと信頼関係が成り立っているなら、このようにこじれてしまうことは考えにくいですから……。
かほやんさんとお姉さんの間に信頼関係がないかのようなことを言って、心外に思われたかもしれません。ですが忘れてはいけないのは、かほやんさんには夫がいる、ということです。それだけでお姉さんの嫉妬の対象になってしまう可能性があるのですね。「結局私より夫のほうが大事なのね」と解釈されてしまう可能性がある……。お姉さんはそのように思っているかもしれませんから、ハッキリと言葉にして「あなたのことが本当に大切である」と伝え続ける必要があるのです。
姉のことを軽んじたことはない!と思われるかもしれません。ですが、お姉さんが離婚して一人で子育てしている大変さをどれくらい理解されていたか、今一度思い起こされてみてください。お姉さんがフルタイムの仕事をされているなら、お姉さんと娘さんにとってのお盆休みの1日はとても貴重なはずです。それだけに、かほやんさんとの食事の約束を思っている以上に楽しみにされていたかもしれません。もしかほやんさんが働かれていないなら、その1日の重要度は、かほやんさんとお姉さんでは違っていたでしょう。そこを理解しきれていなかったことも、関係をこじらせてしまった原因の一つではないかと思います。だからこそ、愛情を伝える必要があるのです。
実家経由でも何でもかまいませんから、気持ちを伝え続けてください。お姉さんの中ではかほやんさんに対する信頼が壊れていたかもしれませんから、根気強く、その再構築をされていくしかありません。
そこまでしたら、あとはお姉さん次第です。連絡がくるかもしれませんし、こないかもしれません。自分を責めすぎないためにも、「やることをやってもダメなら仕方ない」という気持ちもどこかで持っておいたほうがいいでしょう。“時間薬”という言葉もありますし、「今はダメなんだな」くらいに受け止めて、お姉さんのことを嫌いにならないでほしいと思います。
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- 根本裕幸1972年生まれ。1997年より神戸メンタルサービス代表・平準司氏に師事。2000年にプロカウンセラーとしてデビュー。以来、述べ15000本以上のカウンセリングをこなす。2001年、カウンセリングサービス設立に寄与。企画、運営に従事し、2003年からは年間100本以上の講座やセミナーもこなす。2015年より独立。フリーのカウンセラー、講師、作家として活動している。『いつも自分のせいにする 罪悪感がすーっと消えてなくなる本』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『人のために頑張りすぎて疲れた時に読む本』(大和書房)、『子どもの将来は「親」の自己肯定感で決まる』(実務教育出版)など著書多数。ブログはコチラ→https://nemotohiroyuki.jp/ この人の回答一覧を見る
- 山本 奈緒子1972年生まれ。6年間の会社員生活を経て、フリーライターに。『FRaU』や『VOCE』といった女性誌の他、週刊誌や新聞、WEBマガジンで、インタビュー、女性の生き方、また様々な流行事象分析など、主に“読み物”と言われる分野の記事を手掛ける。 この人の回答一覧を見る
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