以前に「夫婦は同じ感情で苦しむ法則がある」ということをお話しさせていただきました。妻がいっぱいいっぱいだと、夫もいっぱいいっぱいになってしまう、と。その結果、はなたろうさん夫婦は共倒れしてしまったのではないでしょうか。たとえば、DVを奮い奮われる関係なのに別れられない、といのが典型的な癒着関係です。そう考えますと、はなたろうさんご夫婦は(一時的にも)離婚されるなど離れたほうが良いと思うのですが、そうした選択が考えられないくらい癒着状態にあるのかもしれませんね。それはものすごく苦しく、出口の見えない毎日ではないかと思われるのです。

 

そこでおこなってほしいのが、私が常々お伝えしている「自分軸を取り戻す」ということです。まずは「私は私」、「夫は夫」と毎日口にして言ってみてください。「私は私で幸せになるし、夫は夫で幸せになればいい」と言い続けながら、自分一人でできることだけやっていくのです。今は夫に何をしても裏目に出てしまいますので、自分のことだけ考えるようにしてください。

 

そのうえで、はなたろうさんの実家の両親との関係を振り返る、ということもされてほしいと思います。子供の頃はどんな家族だったのか、両親との関係はどうだったのか……。そして、いまの家族との共通点も探してください。とくに実家の家族関係に寄せていくとか、そういった必要はありません。ただ共通点に気づく、そのことが大切なのです。

また、外の人に話を聞いてもらうのも良いでしょう。お友達には話されているようですが、カウンセラーなど専門家に話すのもおススメです。

その間、夫に対してできることは、感謝の言葉を伝えることです。愛を伝えようとしてはいけません。そうやって癒着を断って、自分軸を取り戻していくのです。

今は2本の木が倒れてぶつかり合っている状態。動くとどちらかが倒れるので、動けなくなっているのですが、とりあえず夫のことは無視して、自分のことにだけ集中してください。それが今の状態から脱する鍵となるでしょう。

そのためにもできるだけ「自分が笑顔になれることをする」ということにチャレンジしてみてください。丁寧にお茶を淹れる、マッサージを受ける、ヨガに行く、友達とおしゃべりする、映画を観る、ショッピングに出かける……、どんなことでもかまいません。まずは自分が笑顔になること。そこから新しい道が始まります!

連載一覧はこちら↓↓

・今は互いに家庭を持つ身…再会した男友達に連絡したい気持ちが止まらない
・「触られるのも嫌」3年の不妊治療の末、浮気に走った夫の切実な本音
・怒ってるのに「怒ってない」。不機嫌になると黙る人が、男性に多い理由
・「お前もお前の親父もうんざりだ」マスオさん夫に離婚を言い渡された私は…
 

PROFILE
 取材・文/山本奈緒子

 

前回記事「姉と音信不通に…姉妹ゲンカの意外な原因と解決法【カウンセラー根本裕幸さん】」はこちら>>

ライフスタイルのお悩み回答者一覧
 
 
  • 1
  • 2