80年代、パルコや資生堂などの広告キャンペーンに起用され、多くの人を魅了した小林麻美さん。モデルはもとより、女優、歌手としても活躍し、パリの香り漂うファッションアイコンとしても、注目を集めました。

しかしそうした人気にもかかわらず、1991年、結婚と出産を機に37歳で潔く芸能界を後にし、家庭に入ります。妻として、母として、家族を支えること25年が経った2016年、偶然の再会から『クウネル』で仕事を再始動。この春には評伝『小林麻美 第二幕』(朝日新聞出版)も出版され、ナチュラルに、マイペースに、キャリアを重ねています。
そんな小林麻美さんの美しさは、年齢を重ねた女性だけが纏うオーラに満ちています。その秘訣を知りたいと、ファッション、美容について伺いました。

 

小林麻美
1953年東京都生まれ。1972年「初恋のメロディー」で歌手デビュー後、資生堂、パルコなどのCMが話題に。1984年には松任谷由実がプロデュースした「雨音はショパンの調べ」が大ヒット。1991年、妊娠、結婚を機に引退。25年の時を経て、2016年ファッション誌「クウネル」(マガジンハウス)の表紙で復活し、話題になる。小林さんがアイテムをセレクトするオンラインショップを8月に開店予定。

 

 

①体型キープは10分のストレッチ「継続は力なり」


小林麻美さんといえば、以前からほっそりとしなやかなボディがトレードマーク。今でも変わらぬ細さを保っています。体型をキープするためにどんなことを心がけているのでしょうか。

「私は本当にたいしたことはしていないんです。唯一長く続けているのは整体。週1回通っています。かれこれ40年ぐらい続いていますね。整体師は変わっていますけれど、定期的に通うことで、体のバランスが取れるんです」

エクササイズやスポーツなど、体を動かすことは?

「激しいスポーツはしません。でも泳ぐのは好きですね。ここ3年ほどは泳いでいませんが、またやりたいなと思っています。
エクササイズはとくにしていないのですが、ストレッチは続けています。毎晩お風呂に入った後、缶ビールを飲みながら(笑)。ときどき音楽をかけたりして、10分くらい、自分で考えたストレッチをします。もう5年になりますね。
開脚は、真横までは開かないけれど、それに近いほど開けますし、そのまま前に体を倒して胸までぴたりと床に着けられるようになりました。最初はまったくだめだったけれど、数ミリ単位でほんの少しずつできるようになって。継続は力なり、ですね」
 

②ダマスクローズの化粧品


間近で見ても、ツヤと透明感のある年齢を感じさせない肌の小林麻美さん。さぞかし腕のいいエステティシャンのもとに通っているのだろうと思いきや、お手入れはいたってシンプルだといいます。

「ダマスクローズの抽出オイルとウォーターを混ぜて顔に塗るだけです。ときどきドゥ・ラ・メールのクリームを使うこともありますが、基本的にはこのローズです。
それと、雑誌の付録はわりと面白いと思って使ってみますね。針を刺すものとか(笑)、リフティングとか。
パックもしています。とくにこれというブランドはなく、それこそ付録だったり、適当に買ったりして。
じっとしていられないので、エステやヘッドスパなどは苦手なんです。『あ、私、自分で乾かしますから』と言いたくなっちゃう(笑)」
 

③自分のスタイルを持つ「ユニクロの黒のタートルネックが定番」

 

80年代、小林麻美さんが愛用のイヴ・サンローランのトレンチコートを纏う姿は、まさにスタイリッシュそのものでした。時代も年齢も異なる今、ワードローブにはどんな服が並んでいるのでしょうか。

「セーターはユニクロです。タートルネックかVネックで色は黒かネイビー。ほかの色や形は着ません。
よそ行きにはプラダを着ることもありますね。Vネックの開きがきれいなので。それと、グリーンなどのカラーニットは英国製かな」

とにかくタートルネックが好きという小林麻美さん。

「コロナの自粛期間に、1日おきくらいに、友人4人ほどでビデオチャットをしていたのですが、たまたま続けて黒いタートルネックを着ていたんです。そうしたらみんなに、『また黒のタートルなの?』と言われて(笑)。もちろん違うものを着てはいるんですが、人から見たら同じですよね。タートルネックが好きなので、私としてはそれでもいいんです」
 

【写真】思わず見惚れる年齢を重ねた美しさと風格
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