このワンピースはパリの街角には似合わない。
タンクトップやTシャツを仕込んで、肌の見せ方を抑えれば、という問題でもない。
海のある、リゾート地でなければダメなのだ。

 

グアドループと言う名のリゾートドレス。カリブ海に浮かぶフランス領の島に思いを馳せ、デザイナーがそう名付けたのだろう。

肩の紐の結び目は、やや後方にずらして垂らすようにしてね。
二枚仕立てになっているから、絶対に透けない様になっているの。
ブラジャーは付けなくても良いようになっているから、一枚でサラリと着て欲しいわ。

ショップでアドバイスされた事が、海の近くに来たら腑に落ちる。

 

暑さの厳しいマヨルカ島の夏。
強烈な陽射しが入らない様に設計された建物の中は薄暗く、空調が無くとも冷んやりとしているのが気持ちいい。
偶然選んだカフェの内装の色が、ドレスの配色とリンクしていた。

 

なるほど、世界中を旅してきた人が作った服なのだ、と分かる。

洋服を美しく着こなすという事は、アイテムの生い立ちまでをも考えるべきなのかもしれない、と思った。

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