自分の意思をまったく示さない、共感やいたわりが感じられない、自分の趣味に没頭している……。そんな発達障害特性が見られるパートナーを持ち、その障害特性に翻弄されて身体的・精神的にダメージを受けてしまう症状を「カサンドラ症候群」と呼びます。

カサンドラ症候群に悩む妻たちの実例と、その回復法についてまとめられている新刊『私の夫は発達障害?』(すばる舎)より、前回は発達障害のチェックリストとカサンドラ症候群についてご紹介しました。

前回記事
【診断】私の夫は発達障害?専門家が教える判断基準と対処法>>


著者の真行結子さんは、本書の中で「夫婦関係の継続にこだわるのではなく、ふたりの関係の質にこだわるのはどうか?」「夫婦間の悩みは各々違うので、解決法も同居か、別居か、離婚か、どのような選択がベストかも各々異なる」と述べています。

たしかに結婚しているからといって、必ずしも同居しなければいけないわけではありません。別居と言っても、家庭内別居や住まいを分け、たまに様子を見に帰るというカタチもあります。今回は夫と住まいを分け、茶飲み友達として付き合うことでカサンドラ症候群から回復し、夫婦関係をうまく継続しているCさんのケースを紹介します。
 

気に入らないことがあるとすぐ怒る夫。ご機嫌取りに消耗……


Cさん(40代)と夫はアウトドア同好会で出会いました。アウトドアグッズに詳しく面倒見のよい彼は、メンバーからも一目置かれる存在。告白はCさんからでした。

結婚後、Cさんが最初に困惑したのは、掃除機をかけると夫が「うるさい!」と怒ること。共働きのため、家事は週末にするしかなく、受け流してかけ続けていると、夫は「がまんできない!」とソファを蹴ってきたそうです。

また、夫はテレビを見ては「あのコメンテーターはダメだ」「おもしろくもないギャグを言いやがって」などと文句を口にすることが多く、その度にCさんは嫌な気分になります。

子どもが生まれてからは、その怒りは子どもにも向くようになります。子どもの誕生日会の当日にCさんと子どもが熱を出したときは、二人の体調を心配することもなく「せっかくの誕生会が台無しだ」と怒ったり、子どもの体調不良で、家族キャンプに出かける時間が少し遅れてしまったときも、子どもに「もう何も買ってやらないから」と怒った態度で口を聞かなくなってしまいました。

 

そんな夫の機嫌に家族は振り回され、子どもは萎縮……。Cさんは思い切って夫に相談したところ、「誰のおかげでメシを食ってると思ってるんだ。一家の稼ぎ頭はオレだぞ。オレが家で自分の好きなようにして何が悪い!」と聞く耳を持ちません。

 

アスペルガー症候群(積極奇異型・尊大型)な夫との日常
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