2020年は、新型コロナウィルスの影響で、多くの人が穏やかな日常が変わり、大変な1年になりました。でも、なかには「色々なことがあったけど、意外といい1年になった」と思っている人もいます。
そこには、「コロナ禍に対して、うまく対応できたのか=自分が変われたのか」の違いもあるかもしれません。コロナ禍で変われた人、変われなかった人の違いとは、何でしょうか?

コロナ禍で変われた人ができたこと1:新たな楽しみを見つけた

 

コロナによる緊急事態宣言が出され、外出自粛になってしまい、多くの人が家で過ごすことが増えました。その中で、たとえ外出できなくても、不満を抱くよりもさっさと気持ちを切り替え、家で楽しめることを増やし、自分の世界を広げた人もいます。

 


例えば、料理を作るようになり、自炊のレパートリーを増やした人、DIYで部屋の模様替えをして、より居心地のいい空間にした人、家庭菜園を始め、自分で作った野菜を食べる喜びを感じた人、多くの本を読んで見識を広げた人などもいます。
他にも、小さなお子さんがいるご家庭では、通販の商品が送られてきた段ボールを使って、段ボールハウスなど、色々なものを使ったり、“おうちキャンプ”をしたりして、楽しんだ家族もいます。

逆に、「コロナによって、休日が楽しくなくなった」という人もいます。そういう人は、「“今、できないこと”に執着している」ことも少なくありません。一生できないわけではないのだから、「今は、それができない時期。だから、できることを楽しもう」と、今、目の前にある可能性を探して、チャレンジしたり、工夫したりすることは、コロナ禍に限らず、今後も幸せに生きるために大切なことです。

“幸せ体質の人”と“不幸体質の人”の違いは、「今、自分が持っている幸せに目を向ける人」と「今、自分が持っていない不幸に目を向ける人」の違いであると言っても過言ではありません。
前者は、今ある幸せに気付き、感謝し、生かせるから、どんどん幸せになっていきます。逆に後者は、今ないものに執着し、手に入れられていない不幸を嘆きます。

コロナ禍に限らず、「今、目の前にある幸せに気付けない人」は、現状に満足せず、「もっと!もっと!」と新たな幸せを追い求めがち。例えば、新しいバックを買ってばかりなのに、それをきちんと使いこなすことなく、また新たなバックを欲しがるのです。新しいバックを手に入れた瞬間は幸せですが、手に入れてしばらくすると、それが手元にあることは「当たり前のこと」になってしまうので、また新たなものを手に入れなくてはいられなくなります。
そういう人は、“何かを得続けること”でしか幸せを感じられないので、常に心に“物足りなさ”があるのです。

多くの人が不幸だと感じる時というのは、「自分の願望が叶わない時」です。そして、「今、自分が持っている幸せを生かすこと」よりも、「今、手に入れていないものを、GETすること」のほうが、難しいもの。だから “今、手に入れていないもの”にばかり意識を向ける人は、願望が叶わないこともあるので、不幸せな気持ちになりやすいのです。
そういう人は、いくら物があっても、お金があっても満足できないので、“幸せ感”を得られないでしょう。

幸せというのは主観なので、“自分の心次第”です。「どれだけ多くのものを持っているのか」は、関係ありません。自分が幸せだと思えば、幸せだし、不幸だと思えば、不幸なのです。極端な話、いくら周りの人に「あの人は不幸な人だ」と言われていても、本人が「自分は幸せだ」と思っていたら、幸せなのです。
だから、目の前にある幸せに気付かず、いつも幸せを追いかけている人は、自分の心から変えない限り、真の幸せ者にはなれないのです。

“コロナ禍の中でもある幸せ”は、人それぞれです。例えば、自分はコロナにかかることなく健康で、さらにゆっくり過ごせる家があるのであれば、それだけでも幸せなこと。そこに気付けたら、できることは色々あるはずです。
コロナ禍の環境下でも楽しみを見つけられる人は、“幸せ体質”だと言えます。どんな状況であっても、「今ある幸せに気付き、感謝し、生かせる人」でありたいものですね。

コロナ禍で変われた人ができたこと2:自分を取り戻した


コロナ禍で在宅ワークになり、通勤時間などが減った分、“自分の時間”が増えた人は多いもの。忙しい時は日々の業務をこなすだけで精一杯であることも多いものですが、時間に余裕を持てるようになることで、自分の心地よさ、幸せを考えられるようになった人もいます。

さらに、いつもは社会に接しているからこそ、人の目が気になり、「自分はどう見られているのか」ということばかり考えがちですが、外の世界と接しない時間が増えてくると、「自分はどうしたいのか。どうありたいのか」と考えられるようになり、より自分らしく生きていきたくなる人も出てきました。

例えば、ある程度の年齢になっても独身のままでいると、周りの人の目が気になってしまう人は少なからずいます。そのため、今すぐに結婚したいわけではないのに、無理に婚活して苦労している人もいます。
でも、「今は今で幸せだし、自分は自由が好きだから、独身のほうが向いているのではないか」と自分についてより深く理解したり、「結婚していないと、人として魅力がないという判断自体が、偏っている」という正しい判断力を持てるようになったり、さらに「人目を気にせず、自分らしく生きていきたい」という“本当の幸せ”に目覚めるようになると、「(好きな人ができるまでは)、無理に結婚する必要はない」という結論を出せるようになるものです。

世の中の常識は、正しいものばかりではなく、“表面的に物事を判断されているもの”も少なくありません。そんな“上っ面な思想”に振り回されて、自分らしくいられないと、幸せにはなれません。だからこそ、もっと“自分軸”を持つ必要があるのです。

つまり、コロナ禍で“自分の時間”が増えたことだけでなく、外出自粛や在宅ワークで“他人軸”の影響を受けにくい環境だからこそ、自分を取り戻した人も少なくないのです。
これは、コロナ禍に限らず、大切なことです。人の評価を気にするよりも、自分が心地よいこと、幸せだと思うことを大切に、日々を過ごしていきたいものですね。

コロナ禍で変われた人ができたこと3:世の中に興味を持ち、自分でも調べるようになった


コロナの影響で世界のあらゆる国がロックダウンするという、今までになかった事態になり、これまでニュースに関心を持たなかった人も、世の中の動きに興味を持ち、自分でも調べるようになった人は多いものです。
日本人は特に、政治に関しては、“人任せ”なところがあるので、こうして国民がきちんと世の中の動きをチェックするようになったことは、コロナが与えた“いい影響”だと言えるでしょう。

なかには、現在の“混乱した状況”に、矛盾を感じ、疑問を抱く人もいるもの。そういうことに気付けるようになることは大事なことです。そんなときは、特定のニュース媒体だけを見て鵜呑みにするのではなく、自分でもSNSを見たり、専門家による本を読んだりして、「自分で調べて、考えて、判断する」ことを習慣づけるといいでしょう。それによって、より深く状況を理解し、自分でもリスク回避できるようになるのです。

現代は、コロナに関して、さまざまな情報が流れています。媒体やジャーナリスト、専門家によっては、真逆のことを伝えていることもあります。また、SNSを見ると、ニュースでは紹介していないような“現場の人の声”が聞けることもあります。
そういったさまざまな情報に触れていると、だんだん自分でも「この状況の裏側には何があるのか」ということまで考えられるようになり、世の中の動きが予測できるようになってきます。それは、自分や大切な人たちを守るために大切なことなんですよね。

変われるかどうかの“ポイント”とは?


ここまで、「コロナ禍で変われた人ができたこと」を3つ紹介しました。コロナ禍でもそれなりに楽しく過ごせた人というのは、“幸せに生きられる力”があります。それは、コロナ禍に限らず、今後、何が起こっても、乗り越えられるでしょう。

実は、私たちが生きていく上で「持っていると必ず苦しむもの」というのがあります。それは、“執着心”です。「諸行無常」というように、世の中は常に変化しています。その変化に沿って、私たちも変わっていかないと、今まで通りにいられなくなり、それでも過去にしがみついてしまうと、苦しむことになるのです。

「執着心がなければ、人生の苦しみの半分以上はなくなる」といっても過言ではありません。先ほど、「人が不幸だと感じる時は、“自分の願望が叶わない時”」だと言いましたが、“失ってしまったもの”に対して、執着を持ってしがみついてしまう人ほど、“不幸な状態”が長引いてしまうのです。だから、キッパリ手放してしまったほうがいいのです。

執着心を捨てるためにも重要なのは、“変われる勇気”です。実は、多くの人が、変わるのが怖いから、執着してしまうことが多いのです。でも、変わること、成長することは、いくつになっても、生きる上で大事なこと。だから、コロナ禍で変われた人は、「それなりに幸せに過ごせた」のでしょう。

変わるのは、今からでも遅くありません。いつでも状況に順応できる“柔軟性”を持って、幸せでいられる人でありたいものですね。

【漫画】コロナ禍で変われた人
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