普段、私たちは「ストレス」という言葉をよく口にしますが、その意味を深く考えたことはあるでしょうか? 大概、苦しい状態や不快な状態を表すネガティブな言葉として使っていると思いますが、実は、私たちは楽しい・嬉しいといったポジティブな刺激からもストレスを受けているそうです。

応用神経科学者の青砥瑞人さんは著書『HAPPY STRESS (ハッピーストレス) ストレスがあなたの脳を進化させる』の中で、ストレスとは「ちょっと柄の悪い地元の〝あんちゃん〞のように、近寄り難いけれども、でも少し話してみると案外いいやつ、みたいなそんな感じの存在」と表現しています。つまり、つき合い方次第では自分にとって非常に役に立つ存在になってくれるそうです。

自分の利益になると聞くとすぐやってみたくなるのが人の性。神経科学に基づくテクニカルな「つき合い方」が満載の本書の中から、基礎的な部分をメインに抜粋してご紹介します。

 


ストレスとうまくつき合うための「3つの前提」をまずは認識すべし


【前提1】ストレスには良い面もある。必要だから存在する
ストレスには、悪い面、ダークストレスもあるけれど、良い面、ブライトストレスもあります。ストレスそのものは私たちに必要だからこそ備わっている、重要なシステムであるということです。

 

【前提2】自他のストレス反応を同一視しない
2つ目は、自分と他人のストレス反応を同一視せずに、違いを受け入れるということです。ストレス反応のあり方は、生まれも育ちも影響し、1人ひとり異なった形で現れるため、自分のストレス反応のあり方が他人にも当てはまると考えてはいけません。

【前提3】自分のストレス反応に寄り添う
1人ひとりのストレス反応は異なります。ですから、ストレスを味方にし、ストレスを力に変えていき、成長、幸せを高めていくためには、自分で自分のストレス反応と向き合い、寄り添っていくことがもっともてっとり早いのです。

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【参考】ダークストレスを和らげる方法
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