生理痛は〝我慢すればいいもの〟と周りの人にも自分にも思わないで


生理痛の度合いは人によって違い、ごく軽い人から、寝込んでしまう人までさまざまです。生理痛が重い場合は、子宮内膜症などの病気が潜んでいる場合もあり、実際、治療が必要な生理痛の人は女性全体の約30%もいると言われています。

また、現在では、生理痛を我慢して放置すると子宮内膜症のリスクが高まって不妊の原因にもなったり、将来的には卵巣がんのリスクを高めることもわかっているので、〝生理痛は我慢すればいい〟という時代ではありませんし、周りの人に対してもそういう考えではいけません。

 

最近は少しずつ変わってきたとはいえ、社会において、生理痛に対する理解はまだまだ十分とは言えません。
社会を変えていくためにも、ひとりひとりが、生理痛には自分の経験とは異なる痛みがあり得るという想像力をもっていただければと思います。

 

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取材・文/和田美穂
イラスト/Shutterstock


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